シンガポール、インドネシアで政権交代へ 変革と混乱【2024年を占う!】国際:東南アジア
Japan In-depth / 2023年12月27日 7時0分
大塚智彦(フリージャーナリスト)
「大塚智彦の東南アジア万華鏡」
【まとめ】
・シンガポール、インドネシアで政権交代へ。ベトナムの経済成長見通しは下方修正。
・南シナ海での各国と中国との領有権争い続く。米の関与で中国の行動に影響か。
・ミャンマーで少数民族武装勢力と民主派組織が共闘し大規模反攻。国軍最高司令官の中国亡命の可能性も。
■ シンガポール 20年の長期政権が終幕
シンガポールのリー・シェンロン首相が、2025年の総選挙の前に退陣し、来年末にローレンス・ウォン副首相に政権を譲る意向を明らかにした。
リー首相は「すべてがうまくいけば、私は2024年11月の人民行動党(PAP)70周年記念日までにバトンを渡す」「私はローレンスと彼のチームに全幅の信頼を置いており、政治的移行を遅らせる理由はない」と語り、昨年、自身で後継者に指名したウォン副首相に政権を任せることを改めて表明した。
リー首相(71歳)は当初、70歳になる前に引退するつもりだったが、新型コロナウイルス感染症の大流行により引退は先送りされていた。その新型コロナウイルス感染症の大流行との闘いの調整役として脚光を浴びたウォン副首相が、1965年のシンガポール独立以来4人目の指導者となる。
リー氏は長年与党だったPAPの党首を務め、2004年からは首相を務めてきた。
「政権を引き継いだ後も、新首相が私が役に立つと思うことがあれば、私はいかなることもやります。彼が次の総選挙で勝利するために全力でサポートします」と、涙をこらえながらリー首相は付け加えた。
リー首相は、31年間の在任中に資源に乏しい都市国家を世界有数の富裕国に築き上げたシンガポール初代首相、リー・クアンユー氏の長男である。しかし、厳格な政府管理、メディア検閲、反体制派に対する圧政的な法律や民事訴訟の活用など、その政策を批判されることも多い。
■ インドネシア 大統領選3度目の悲願か
来年2月14日に予定されている大統領選挙で、ここまで2期10年務めてきたジョコ・ウィドド現大統領に代わる新たなリーダーが決まる。23年11月29日から12月4日にかけて行われたKompas R&D世論調査によると、プラボウォ・スビアント大統領候補とギブラン・ラカブミン・ラカ副大統領の選出可能性が39.3%でトップとなっている。
プラボウォ/ギブラン組は、カテゴリー別においてもほぼすべてで一番の支持率となっており、男性・女性、都市部・農村部、信仰宗教別有権者のいずれでも、他2候補の結果を上回っている。
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