【エンタがビタミン♪】<大黒摩季インタビュー>復帰初ライブ、舞台までの20cmで覚悟を決めた
TechinsightJapan / 2016年11月18日 20時38分
シンガーソングライター・大黒摩季(46)が、6年間の休養期間を終えて、活動を再開した。90年代に『ら・ら・ら』『熱くなれ』など数々の大ヒット曲を生み出し、日本の音楽シーンの第一線で活躍し続けてきた彼女にとって、6年の休養とはどのような意味を持つのか。再び我々のもとに帰って来た大黒摩季が現在の思いを胸襟を開いて語ってくれた。
■復帰はすべてが奇跡的、夢なのかな!?
―6年間の休養から復帰を果たして、率直な今のお気持ちはいかがですか。
大黒摩季(以下、大黒):皆さんが好意的にいろいろ受け入れてくれるのが、ちょっと怖いぐらいです(笑)。本当にすべてが奇跡的で、明日寝て起きたら「全部嘘なんじゃないか?」といまだに思いますね。お腹が痛くて歌えない日もきっと来るんじゃないかと覚悟もしていたけれど(そんなことは)一向になく、いい評価もいただけているのもミラクルで。15年ひとりでやってきたから、何かトラブルがあっても対応できるように先に覚悟してから臨む癖がついているので、「こんなラッキー続くわけないんだ」ついそう考えてしまうと「これが夢なのかな?」と思っちゃうんです。
■高さ20cmのステージに上がるのが一番の覚悟だった
―すでにライブも何本か終えていますが、ファンの方の反響はいかがですか。
大黒:6年ぶりに初めて歌ったのは、7月9日にファンクラブのイベントで沖縄に行った時で、コアファンの皆さんばかりだからすごかったです。
150人ぐらいの小さいライブハウスなんですけど、つい最近まで普通に生活していたからこそ客席からステージに上がろうと思って、それでコーラスのリフをバンドのみんなで回しながら客席を練り歩いていったら、すごい勢いでファンの皆さんが号泣していたりするから、こちらもつられてしまって「もう歌えないよー」と思いながら、ぐっと涙をこらえていました。
そのライブハウスの舞台の高さがたかだか20cmなんですよ。その20cmの前ですごく怖くなりましたね。「これを上がっちゃったらまた人生がガラッと変わってしまう」と思ったら、なかなか上がれなくて。メンバーも「早く上がって来いよ」という顔をしながらうるうるしちゃって、すごいイントロの長い曲になってしまいました(笑)。
そこが一番の覚悟でしたね。その20cmは一生忘れないと思いますね。
■ラッキーの連続。揃うときは乗っかった方が絶対いい
―具体的に復帰を決意したのは、いつだったのですか。
大黒:最後の手術(2015年11月)はかなりハードではあったのですが、しばらく安静にした後から驚異的な回復力だったらしくて、3か月経ったら先生にもう腹筋を使ってもいいと言われたんです。身内のスタッフとは昨年ぐらいから、「いつ頃出ようか」でもメディカルのOKを貰ってからと話はしていたんですが、思いの他早くにGO!がでて具体的に復帰を決めたのは今年の4月ぐらいですかね。
でも、やろうと思ったら会場がとれない。とりあえずホームで、デビュー前からもう一回やり直そう。高校生の時をたどってみようと思ったら、当時ステージに立ったベッシーホール(8月11日)はどうだろう?とピュアなストーリーが出来てきて、そうしてRISING SUN ROCK FESTIVAL (8月13日)が急激に決まっていったりしました。ニトリ文化ホール(10月16日)は、某テレビ局がイベントで押さえていたのが、「うちね、イベントとんだよ。会場、要る?」って聞かれて、「要るー!」と復帰後初の単独ライブも決まり…。
さも周到なストーリーに見えているかもしれないけど、これラッキーの連続なんです(笑)。追い求めてもカードが揃わないときは無理にやってもダメだけれど、揃うときは乗っかった方が絶対いい。たぶん、まだいろんな力は少ないんでしょうけれど、引きの強さだけはあったみたいです。
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