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【エンタがビタミン♪・番外編】ムッシュかまやつさん逝く 「GROOVEは快楽」世代を超え音楽の本質を伝えた人生

TechinsightJapan / 2017年3月2日 11時50分

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ムッシュかまやつ(かまやつひろし)さんが3月1日、78歳で他界した。昨年5月に検査で肝臓がんと診断され通院治療を続けるが8月後半に入院、病室からラジオ番組を収録するなど気丈だった。10月に退院すると12月にはザ・スパイダース時代の仲間、堺正章の70歳記念ライブに姿を見せていた。周囲も元気そうだと安心していた矢先の訃報だった。

昨年8月23日に入院したかまやつさんは、9月中旬にFMラジオ番組『ムッシュかまやつ Keep ON Running』(JFN系)の収録を病室で行った。「今回は病室からジョインしています」とノリのよい元気なしゃべりで、2003年に肺がんの手術を受けた吉田拓郎から励ましのメールがあったことを明かし、1975年に発表したヒット曲『我が良き友よ』(歌:かまやつひろし 作詞・作曲:吉田拓郎)を流していた。

かまやつさんは1961年結成したグループ・サウンズ「ザ・スパイダース」に1963年から加入、中心メンバーとして活躍した。「堺正章、井上順、かまやつひろし」の3人は音楽だけでなく軽妙なトークでも人気を博す。父親が日本ジャズ界の草分けともいえるジャズシンガーで親族もジャズミュージシャンが多く、従妹にフォーク歌手の森山良子という環境にあって彼の音楽に対する感性が育まれたのだろう。

ザ・スパイダース時代やソロになってからも数々の名作を生みだし、『どうにかなるさ』(1970年4月)や南沙織を歌った『シンシア』(1974年7月:よしだたくろうとかまやつひろし名義)や『あの時君は若かった/ノー・ノー・ボーイ』(1981年11月)、アニメ『はじめ人間ギャートルズ』のエンディングテーマとして知られる『やつらの足音のバラード』(1994年9月)などが思い出される。

2014年秋には集英社クオータリーの季刊誌『kotoba』(10月号)掲載の“佐野史郎×ムッシュかまやつ 失われゆく「何か」を求めて”で対談している。佐野史郎は訃報を知って『佐野史郎(shiro_sano)ツイッター』で「かまやつさんと最後にお会いしたのは雑誌『kotoba』の対談で。Tシャツ対決でした。ブライアン・ジョーンズいた時のストーンズ聴こう」とバンドTシャツ姿のかまやつさんと並ぶところを投稿して冥福を祈った。

2013年にはRIZEのベーシスト・KenKenや若手ギタリスト・山岸竜之介と共にバンド「LIFE IS GROOVE」を結成した。2014年に公開されたインタビュー動画ではKenKenがかまやつさんから「GROOVEって何だと思う?」「GROOVEっていうのは快楽なんですよ」と言われて目の前が晴れたという。また、山岸竜之介はまだ「天才子どもギタリスト」というイロモノ的に見られていた自分を「ギタリストとして本気で受け止めてくれたのがKenKenとかまやつさん」との趣旨を明かしている。

70歳を過ぎてなお、音楽の本質を追求して若手とも分け隔てなく交流する人だった。あの世でもきっと「GROOVEは快楽」とセッションすることだろう。



出典:https://twitter.com/shiro_sano
出典:https://twitter.com/kenken_RIZE
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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