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【海外発!Breaking News】ヘルシンキでコオロギ入りパンが登場 昆虫食進むヨーロッパ

TechinsightJapan / 2017年11月29日 13時24分

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フィンランドの首都ヘルシンキにある「ファッツェル・ベーカリーズ(Fazer Bakeries)」というパン屋が、コオロギ入りのパンを新しく登場させて話題を呼んでいる。乾燥させてサクサクに砕いたコオロギを小麦粉や種に混ぜたもので、購入した客の評価は決して悪くないようだ。『Reuters』『The Guardian』ほか多数のメディアが報じている。

現代人の食生活で欠けているものはミネラル。これからは地球規模で食糧難の時代がやってくる。そんな理由からヨーロッパでは昆虫を食するというアイデアがますます支持を得ているが、彼らの主食であるパンに昆虫を含めたのは同店が世界初だという。メリットはなんといっても普通のパンよりもタンパク質、脂肪酸、カルシウム、鉄分やビタミンB12が豊富に含まれていること。パン1ローフの値段は従来の商品より1.3~2倍となる3.99ユーロ(528円)とやや高いが、そこには約70匹ものコオロギが含まれているそうだ。

「良質のタンパク質を摂取して頂くこと、そして昆虫食に慣れていく最も簡単な方法を提案したいと思って、昨年の夏から作り始めました」と同ベーカリーの経営者であるJuhani Sibakovさん。2013年に国際連合食糧農業機関(FAO)が「昆虫は食料源となる」と公表し、昨年には少なくとも世界の20億人が1,900種以上の昆虫を食糧として摂取していることが発表された。すでにヨーロッパでは英国、オランダ、ベルギー、オーストリア、デンマークなどが食用の昆虫を養殖し、どんどん食生活の中に取り入れていくと宣言していたが、フィンランドも今月になってその参画を宣言。Sibakovさんは「この時を待ってからのデビューとなりました」と明かす。

味についてインタビューを受けたヘルシンキの学生は、「違いがよくわからないです。ただパンの味がするだけですね」と語っている。それなら今後はどんどんコオロギ入りパンを普及させてほしいもの。来年には47店舗に拡大したいと考えているSibakovさんだが、実はコオロギをオランダから取り寄せているとのこと。「当面はヘルシンキ市内のスーパーマーケットに出店している11店舗のみの扱いとなります。ヘルシンキ市内でもコオロギの養殖が盛んになり、安定した供給が得られるようになるよう期待しています」と話している。

ヨーロッパのフード産業は近年、大きな変革の時を迎えている。二大テーマはヒトの消化器官にとって優しいグルテンフリー食品と、環境保護の意味でもメリットが多々ある昆虫食であろう。新事業に参画する企業も増えており、ますますの発展に大きな期待が寄せられている。

画像は『The Guardian 2017年11月23日付「Anyone for crickets? Finnish bakery sells bread made from insect」(Photograph: STAFF/Reuters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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