【海外発！Breaking News】孫と勘違いし別の子を保育園から連れ出した祖父、予防接種まで受けさせる（中国）

しばらく会っていなかった孫の顔をすっかり忘れてしまっていたのだろうか。このほど中国で祖父が別の子を保育園から連れ出し、勘違いしたまま予防接種まで受けさせるという事態が起こった。『Metro』などが伝えている。

中国南西部に位置する貴州省貴陽市の保育園で、とんでもないハプニングが起こった。ホンルイ君（6歳）の父は前日、田舎から訪れていた祖父に「忙しいので自分たちの代わりに孫を保育園まで迎えに行ってほしい」と頼んだ。

祖父は保育園に行き、教師と言葉を交わした後に男児の手を引いて園を出たのだが、その男児はホンルイ君ではなく別の子供ホンユ君だった。後にホンユ君の両親が園に来たが、我が子の姿が見当たらないため教師に尋ねると「おじいちゃんが連れて出ましたよ」と言われたため、ホンユ君の母は「おじいちゃんって誰ですか!?」と驚いた。ホンユ君の祖父は同州畢節（ひっせつ）市黔西（けんせい）県に住んでおり、まさかと思い電話をすると「そっちには行ってない」と言われ、ホンユ君の両親は「息子が誘拐されたのでは」とパニックになった。

ホンユ君の両親はすぐに警察に行方不明届を出した。ソーシャルメディアにも保育園内の監視カメラの映像をつけて投稿し、息子の居場所を掴むべく情報を求めた。映像にはちょうどホンユ君の手を引いて去ろうとしている高齢者男性の姿が映っており、これを偶然目にしたホンルイ君のおばが「ちょっと待って、この人って私の父じゃないの！」と驚き、すぐにホンルイ君の両親へと連絡した。一件は4時間後に解決となりホンユ君は無事両親のもとへ戻ったが、その間ホンルイ君は保育園で迎えに来るはずの祖父をずっと待っており、ホンユ君はホンルイ君の祖父に連れられて病院へ行きインフルエンザの予防接種まで受けさせられる羽目になってしまった。

どうやらホンルイ君の祖父は、自分の孫の顔をはっきりと覚えていなかったようだ。そしてホンユ君も知らない高齢者に躊躇うことがなかったのか、そのままついて行ってしまった。後の地元メディアの取材に対し、ホンルイ君の父は「たぶん2人は似ていたんだろう。息子は予防接種を受けなければならなかったので、保育園に迎えに行って病院に連れて行くようにおじいちゃんに頼んだ」と話し、ホンユ君の父は、大事に至らなかったことに胸を撫でおろしながらも「息子は普段こういうことをしない子供です。いったいなぜ、知らない人について行ってしまったのか全く謎です。息子に尋ねても『わからない』としか言いません」と理解し難いようだ。一方でホンルイ君の祖父は「なぜ、孫の顔を覚えていなかったのか」というメディアの質問に、「息子らが電話してきて孫を迎えに行ってくれと言われたからそうした。昨日来たばっかりで、ここには住んでいない」と答えたという。

ウー・シェンラン保育園長は、「ホンルイ君の祖父がホンユ君を連れて出ようとした時に、教師は『この人誰？』とホンユ君に尋ねているのです。でもホンユ君は『おじいちゃん』と答えました。明らかに確認を怠った教師のミスで、子供の発言を100％信用すべきではなかったのです。今後このようなことがないよう十分注意したい」と話している。

画像は『Metro　2018年6月13日付「Granddad didn’t recognise grandson so picked up wrong child from nursery」（Picture: Asia Wire）』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　エリス鈴子）