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【海外発!Breaking News】度重なる誤診で死亡した13歳少年 検死官は医師責任を認めず(英)

TechinsightJapan / 2018年9月2日 21時0分

【海外発!Breaking News】度重なる誤診で死亡した13歳少年 検死官は医師責任を認めず(英)

体調に異変を訴える我が子を何度も病院へ連れて行くも正しい診断をされず、結果的に少年は心停止状態となり、がんで死亡するという悲劇が起こった。しかし昨年から続いてきた死因審問で、検死官らは最終的に「医師らが本来行うべき基本的な診療を怠ったことと直接の死因は関連性がない」という結論を下し、家族は怒りと悲しみを抱えている。『Manchester Evening News』などが伝えた。

英グレーター・マンチェスターのサルフォードに住んでいたポーランド出身のセバスチャン・ノワック君(13歳)は2015年の夏、体調の異変を訴え5月10日~7月13日の2か月間にわたり5回もノース・マンチェスター総合病院を訪れていた。

セバスチャン君は、横になって眠ることができないほどの胸の痛みを抱えていた。食べ物を口に入れることも困難で、診察にあたった医師らには「胸にボールがあるような感覚」と話していた。ところが医師らは「深刻性はない」「喘息」「成長期特有の痛みにすぎない」という診断を下しただけで、検査することなく家に帰していた。

さらにその後、再来院した時にセバスチャン君は心拍数に異常があったが、医師らはそれさえも考慮することがなかった。7月13日の5回目の来院で初めてレントゲン検査が行われたが、診察をした研修医はセバスチャン君の気管をブロックしていた腫瘍に気付くことなく「異常なし」と診断を下した。

しかし病院から帰宅後にセバスチャン君は自宅で倒れ、病院に戻った時には心停止を起こして危険な状態に陥っていた。医師らはなんとか蘇生に成功したが、セバスチャン君はロイヤルマンチェスター子供病院の専門医のもとに送られ、精密検査が行われた。そこで悪性リンパ腫のひとつとされる「T細胞リンパ腫」を発見し化学療法が試みられたが、残念ながら腫瘍を小さくすることはできず、セバスチャン君は同年10月14日に帰らぬ人となった。

昨年10月、マンチェスター市役所で行われた死因審問で検察側は「医師らが本来行うべき基本的な診療を怠ったことが少年の死と関連しているとは言い難い」と述べ、「セバスチャン君は攻撃的かつ極めて進行の早い腫瘍により死亡した」と医師の診察対応が原因ではないことが主張されていた。そして今年の8月31日に行われた死因審問でも、検死官助手が「もしレントゲン検査できちんと診断がなされていれば、後に心停止を起こさなかったかもしれないし、すぐに治療ができたかもしれない。診断については多くの点で不十分ではあったが、少年の死という結果には結び付かない。少年は非常に不運だったといえる」と述べ、あくまでも少年は進行性の早いがんが原因で死亡したと結論付けた。

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