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【海外発!Breaking News】200円のヨーグルトドリンク泥棒を捕えるため警察がDNA検査 市民ら「税金の無駄遣い」(台湾)

TechinsightJapan / 2018年12月7日 21時15分

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どんな些細なものであっても、それが他人の所有物である限り許可なく使用すれば問題である。このほど台湾に住むひとりの女子大生が、ルームメイトの1人に自分のヨーグルトドリンクを勝手に飲まれてしまったことに怒り、犯人特定のためのDNA鑑定を警察に要求するという出来事が起こった。その結果犯人は特定されたが、市民からは「そんなことで税金を無駄遣いするな!」という非難の声があがっている。『Taiwan News Online』『Oddity Central』などが伝えた。

台北市の中国文化大学に通うひとりの女子大生(名は明かされず)は授業が終わって帰宅後、冷蔵庫に買い置きしておいたヨーグルトドリンクの1本がなくなっていることに気付いた。

女性は5人のルームメイトと共同生活をしており、共有の冷蔵庫にヨーグルトドリンクを入れておいた。ところが5人のうちの誰かがそのドリンクを1本勝手に飲んでしまったようだ。ゴミ箱に捨てられていたヨーグルトドリンクの容器を拾い、誰が飲んだのか5人に問い詰めるも名乗り出る者がいなかったことから、女性は容器を持って警察署へ出向き、ヨーグルトドリンクを飲んだ犯人を見つけてほしいと訴えた。

単価にしてわずか59台湾ドル(約215円)であっても、この女性にとっては立派な窃盗事件。警察は女性の訴えを受け入れ、容器から指紋を採取しようと試みたが、あいにく容器が水滴で濡れていたために指紋の採取は不可能となった。すると女性は、DNA検査をして犯人を追及することを要求した。

そこで、女性を含む5人のルームメイトが警察署でDNA検査をすることになった。しかし、この検査費用はあまりにも高くついた。1人あたり3,000台湾ドル(約11,000円)をかけて6人分のDNA検査が行われたが、その費用は警察持ちで、総額18,000台湾ドル(約66,000円)が市民の税金から賄われるという事態になった。

結果として、ルームメイトの1人がヨーグルトドリンクを盗んだ犯人として特定され窃盗罪で逮捕となったが、この件を知った市民らはネット上で警察に対し「こんなバカバカしい軽犯罪で税金を無駄遣いするなんて!」と非難の声をあげた。

実は、台北警察の2019年の法医学的調査費用は、前年から250万台湾ドル(約910万円)多い2,200万台湾ドル(約8,030万円)と大幅に予算が引き上げられているという。これらの予算は、指紋や靴跡採取、薬物や尿検査、DNA検査など生物学的証拠収集および犯罪鑑識費用のために使用されるが、中でもDNA検査はコストが一番かかるとされているようだ。元中央警察大学教授のイエ・ユーラン(Yeh Yu-lan 葉毓蘭)氏は、「国民の権利と義務が関与するとなれば、どんな些細なことであっても台湾の警察は捜査をします。ですが、台湾の警察は民事に介入すべきではないということを他の国々から学ぶべきではないでしょうか。警察は、高い費用をかけてまで法医学調査をする必要があるのか事前に考慮すべきであり、被害者が今回のような軽犯罪でDNA検査を要求した場合には、本人が費用を負担すべきだと思います」と話し、今回のあまりにも些細すぎる軽犯罪については「警察の捜査と資源の無駄に他ならない」と苦言を呈した。

このニュースを知った人の中には、「まったくもって税金と人材の浪費だ。自分が警察の立場なら、新しいヨーグルトドリンクを女性とルームメイト5人に買って渡してあげるよ」と呆れた声を寄せる人もいた。

画像は『Taiwan News Online 2018年12月3日付「Taipei woman demands NT$18,000 in DNA testing to catch NT$59 yogurt bottle thief」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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