【海外発!Breaking News】入居者に暴力を振るう介護職員の姿を家族の隠しカメラが捉える(英)
TechinsightJapan / 2019年1月15日 16時51分
施設の入居患者を日々懸命に介護するスタッフも存在するが、抵抗できない弱い立場の入居者を虐待する職員も後を絶たない。このほど英カンブリア州の介護施設で、アルツハイマー病を抱える入居者に暴力を振るっていた女職員に有罪判決が下された。『Metro』『The Sun』などが伝えている。
カンブリア州カーライルにある介護施設「Lanercost House(レイナーコスト・ハウス)」に夫ロイストン・アボットさん(62歳)を預けていた妻ヘレンさんは、娘とともにロイストンさんを訪問した時、異変を感じた。
50歳頃にアルツハイマー病と診断されたロイストンさんは、施設を訪問した妻と娘を泣いて迎えた。そのような夫の姿を初めて見て危険信号を察知したヘレンさんは、夫の入居部屋に隠しカメラを設置。すると驚くべき光景が映し出された。
施設の介護職員であるディミトリカ・ヨノヴァ(54歳)が、ロイストンさんを素手で殴っていたのである。抵抗できないロイストンさんは、ディミトリカの行為にただ呻き声をあげるしかないようだった。この虐待行為を訴えたヘレンさん一家によりディミトリカは逮捕。後日、カーライル治安裁判所でヘレンさんはこのように心情を語った。
「(映像で)目にした光景が信じられませんでした。夫は殴られて、明らかに苦しんで呻いていました。ヨノヴァが夫にした行為に正当性は全くありません。もし自分の大切な人が同じ状況下に置かれたらどのように思うでしょうか。夫を含む他の入居者らへのヨノヴァの虐待行為を全て知ることは不可能でしょう。ですが、私たちはヨノヴァに激しい怒りを感じており、この先ヨノヴァがか弱い人々を介護する職に就くこと、介護施設で働くことを生涯禁じられることを望んでいます。他の入居者を傷つけないためにも、ヨノヴァが信頼される立場になることを許すべきではありません。」
元看護師だったディミトリカは、ロイストンさんに対してきつい言葉を投げかけたことなどを法廷で認めたが、暴力を振るったことについては否定した。しかしロイストンさんに不適切な対応をした罪で有罪となったディミトリカには、18か月間の地域奉仕活動および20日間のリハビリ活動、200時間の無収入労働命令が下されたほか、裁判所費用500ポンド(約69,000円)の支払いが命じられた。
「Lanercost House」を運営する「Barchester Helthcare(バーチェスター・ヘルスケア)」は内部調査を行った後、ディミトリカを施設から解雇したと述べている。また、同スポークスマンは「居住者の安全と幸福は最も重要視すべきことであり、その原則を守らない者にはゼロ・トレランス(毅然とした方式)で対処する」と話している。
画像は『Metro 2019年1月13日付「Carer caught punching man with Alzheimer’s after family set up hidden camera」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)
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