【海外発!Breaking News】脳死の10歳少女が臓器提供 子供病院初の“見送りの儀式”(米)<動画あり>
TechinsightJapan / 2019年8月27日 6時50分
米カリフォルニア州バイサリア在住の10歳の少女が、交通事故に遭い脳死状態に陥ってしまった。家族は脳死を受け入れることができずにいたが、最後は臓器提供という苦渋の決断をした。少女が入院していたバレー・チルドレンズ病院では臓器移植手術の当日、ドナーとなる少女に敬意を示して送り出す「最期の見送り(Honor Walk)」が行われた。同病院では初の試みだったが、厳粛で胸が締め付けられる儀式となった。
カリフォルニア州トゥーレアリ郡で8月7日、一時停止の標識を無視した車が時速60マイル(約96キロ)~80マイル(約129キロ)のスピードでハナ・サラザールさんが運転するバンに衝突する事故が起こった。ハナさんはサマースクールのアクティビティに参加していた子供たちを学校に迎えに行った帰りで、サプライズでアイスクリームショップに連れて行こうといつもとは違うルートを走行中だった。
しかしアイスクリームショップに辿り着く前に、悲劇が起こってしまった。バンに乗っていた子供たちは全員シートベルトをしていたが、ハナさんは後部座席に乗っていたフランシーンちゃん(10)が頭をうなだれ、反応がないことに気付いた。看護師でもあるハナさんは車からフランシーンちゃんを降ろすとすぐにCPR(心肺蘇生)を施したが、その後のことをほとんど思い出せないほど気が動転していたという。
後にフランシーンちゃんはマデラ郡にあるバレー・チルドレンズ病院に搬送されたが、容態が回復することはなかった。そして様々な検査の結果、医師らはフランシーンちゃんが脳死状態であるとの結論を出し、家族に伝えた。
家族は当初、医師の言葉を受け入れることができなかったが、「医師らはできる限りのことを全てやってくれた。それでもフランシーンを救うことが出来なかった。優しかったあの子は、きっと臓器提供に『いいよ』と言ってくれるに違いない」―そう気持ちを切り替えて厳しい現実を受け入れたのだった。
事故から5日後の12日、フランシーンちゃんとのお別れの日がやってきた。ハナさんはフランシーンちゃんの髪に最後の編み込みをしてそっとキスをし、「知ってる。ママは大丈夫だからね。私たち、みんな大丈夫だから。あなたは先に神様のところに行くだけよ」と優しく語りかけた。
その後バレー・チルドレンズ病院の医師、看護師、スタッフ、友人、そして家族が廊下に並び、臓器ドナーに敬意を示す「最期の見送り」が行われ、手術室に向かうフランシーンちゃんを見送った。
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