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【海外発!Breaking News】米国初の顔面移植手術を受けた女性が死去 「心が美しい人だった」と医師<動画あり>

TechinsightJapan / 2020年8月3日 12時45分

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2008年に米国初の顔面移植手術を受けたコニー・カルプさん(Connie Culp)が先月30日、57歳で亡くなっていたことが明らかになった。『FOX 8 News』『WKYC.com』などが伝えた。

米オハイオ州ホープデール出身のコニー・カルプさんは2004年、夫に至近距離から散弾銃で顔面を撃たれ、2008年12月に同州のクリーブランド・クリニック(Cleveland Clinic)で22時間に及ぶ顔の移植手術を受けた。ドナーは脳死した女性で、当時46歳だったコニーさんには顔の約8割が移植された。

手術前のコニーさんは約30回の顔面再建手術を受けたが上手くいかず、事故から4年後に顔面移植を決意。手術後はそれまでできなかった鼻呼吸、固形物の食事、コップから飲むことなどが可能になった。また顔の表情も少しずつ豊かになり、しっかりと発話することもできるようになった。しかしながら左目の視力は戻らず、拒絶反応を抑えるための免疫抑制剤など約20種類の薬を毎日、一生涯飲み続けなければならず、通院は続いた。一方でカルプさんを撃った夫は銃で自殺を試みたが失敗し、禁固7年の刑を受けた。後に2人は離婚している。



同クリニックのフランク・パペイ医師(Dr. Frank Papay)は、「コニーさんは私がこれまで会った中で、最も優しく心の広い女性でした。顔面移植手術では彼女の元の美しさを再現することはできませんでしたが、彼女は真の心の美しさを持っていたのです。あれだけつらいことがあった後で夫を許し、家庭内暴力や顔面移植手術の経験を臆することなく語り、同じ手術を受ける人々に勇気を与えてきました。パイオニア的存在だった彼女の医学的な貢献は、計り知れないものがあります。またコニーさんは顔面移植手術を受けた患者の中で、最も長く生きたサバイバーです」と語っている。

同クリニックによると、コニーさんは感染症を患って入院し、数日後に息を引き取ったそうだ。感染症は顔面移植手術と直接関係はなかったものの、免疫抑制剤を長期にわたって服用していたことにより、身体が衰弱していた可能性が高いという。

ちなみにコニーさんの顔面移植手術は世界で4例目で、コニーさん以降は世界で約40人が顔面移植手術を受けている。



画像は『FOX 8 News 2020年7月30日付「Connie Culp, woman who underwent first face transplant surgery in US at Cleveland Clinic, has died」』『WKYC.com 2020年7月31日付「Doctors salute the life of Connie Culp, recipient of the first US face transplant at Cleveland Clinic」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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