1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

【海外発!Breaking News】密猟者の罠にかかり、傷だらけで保護された子ゾウ 治療の甲斐なく死ぬ(南ア)<動画あり>

TechinsightJapan / 2021年3月29日 19時37分

写真

今年2月、人間の罠にかかり大怪我をして彷徨っていた子ゾウが保護された。ゾウは少しずつ人に心を開いていくも、治療の甲斐なく3週間で絶命してしまった。昨今はこのように密猟者の罠にかかる野生動物が増加傾向にあるという。『SAPeople』などが伝えている。

南アフリカ・リンポポ州のファラボルワにあるマラティニ私営動物保護区内に、国内唯一のゾウの孤児を保護する施設「HERD」がある。そこではジンバブエから救出されたゾウたちによる群れ「ジャブラニ」も敷地内にて面倒を見ており、孤児が野生に戻れると判断するとこのジャブラニの一員になる。人間だけでなくゾウもチームとして、孤児を群れの中に戻していくことが目的だ。

2月17日のこと、1頭の子ゾウが保護された。このゾウは密猟者の罠にかかってしまい、自力で罠を外したが群れから離れてしまった。保護されるまでの1~2か月間は、脱水症状により生死をさまよっていたと見られている。衰弱した子ゾウは首回りの傷口にウジがたかり、さらに喉は傷口が15センチほど開いていた。子ゾウとはいえ体重400キロもあるためうかつに近づけず、当初は子ゾウも人間に怯えていたが、チームが根気よく対応してゾウの信頼を得ていった。そしてこのゾウは、ソト語で「生存者」という意味の“フェンヤ(Fenya)”と名付けられた。

その後フェンヤは血液検査の結果が悪く、ジャブラニの雌のゾウから輸血を行った。さらにHERDの獣医師チームが点滴やサプリメントなど最善を尽くすが、フェンヤは弱っていく一方だった。ゾウは非常に感情的な動物で、ストレスや外傷が身体に及ぼす影響は計り知れない。やせ細ったフェンヤの体は歩くことも辛いようで、ゆっくりとしか歩けなかった。そして保護されてからおよそ3週間後の3月11日、フェンヤは絶命した。救いだったのは、最期の数日間は安全な敷地内で、おいしい果物、優しい人々、そして象の仲間と過ごしたことだった。

フェンヤのように、密猟者の罠にかかる動物は増加傾向にある。失業者が増えると、生活のため野生動物を捕獲する者が増えていくからだ。フェンヤを救い、常に見守ってきたHERDの設立者アディン・ルアデさん(Adine Roode)は、こういった人々について「彼らは生きるために必死だから、私たちが捕まえて過ちを正すことはできない」と述べている。またフェンヤとの別れはつらいものだったが、一緒にいた時間が満ち足りていたこと、チームがフェンヤから多くのことを学び感謝しているというメッセージをFacebookに投稿している。



画像は『HERD Elephant Orphanage South Africa 2021年3月13日公開 YouTube「Farewell to Baby Elephant Orphan, Snare Victim, Fenya」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください