【海外発!Breaking News】クマに追われた夫妻が奇跡の生還 10日間におよぶ恐怖体験を語る(露)
TechinsightJapan / 2021年7月25日 6時0分
ロシアのカムチャッカ半島にてヒグマに遭遇し、10日間にわたり追跡を受けたロシア人夫妻が今月16日、その恐怖体験を地元のテレビ局『REN TV』に語った。2人は大きな怪我もなく、奇跡の生還を果たしたという。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。
ロシアの極東に位置し多くの火山を有するカムチャッカ半島は温泉の名所で知られるが、野生のヒグマの多さから「クマの聖域」と呼ばれている。
アントンさん(Anton)とニナ・ボグダノフさん(Nina Bogdanov)夫妻はカムチャッカ半島に多くある温泉の一つ、バニエ温泉(Banniye Springs)へ1泊旅行に向かっていた。
悪夢の10日間は愛車のパジェロが目的地の約18キロ手前(11マイル)でぬかるみにはまり、身動きが取れなくなってしまったことから始まった。携帯電話の電波が届かず、助けを呼ぶこともできなかったという。
車中で1泊した夫妻は翌朝、助けを求めてバニエ温泉の観光基地まで徒歩で向かうことにした。土埃を被った車のボンネットには「基地に向かいました。2人です」とのメッセージを残した。このエリアには野生のヒグマが多く生息していることを知っていたからである。
観光基地に向かい半分ほどの距離を進んだ時、先頭を歩いていたアントンさんは背後に迫る大きなヒグマの存在に気付いた。ニナさんは当時の様子をこのように振り返っている。
「クマは私たちの後ろを歩いていました。音もなく静かに近寄ってきていたので全く気付きませんでした。」
「最初にクマの存在に気付いたのは夫でした。クマを怖がらせて追い払いましたが、クマはすぐに私たちを追いかけてきたんです。」
川に続く約183メートル(200ヤード)の坂道をなんとか下った2人は川の手前の木に登り、命からがら何とかクマから逃れた。ニナさんはその時の状況をこう語る。
「夫はもう少しでクマに殺されるところでした。」
「(先に木に登ったニナさんは)水筒を投げてクマの気を必死にそらしたんです。夫も何とか木に登ることができました。」
木に登った2人を監視するかのように木の周囲を歩くクマは、一向に引く様子はない。また木に突進してきたクマに食料入りのリュックサックを投げつけた2人は、水や食料もないまま耐えるしかなかった。
だが2人は「このまま木に留まっておくわけにはいかない」と行動を決意する。日没後、持っていた上着に火をつけてクマの注意をそらすと、気付かれぬうちに木を降りて対岸に向かって川を必死に泳いだ。
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