【海外発!Breaking News】就寝中コウモリに首を噛まれた男性、狂犬病に感染し死亡(米)
TechinsightJapan / 2021年10月3日 6時0分
日本国内の狂犬病の感染は、厚生労働省によると1956年に人間に感染、1957年に猫の感染が最後の事例となっている(海外で感染した帰国者を除く)。アメリカでも狂犬病の感染は非常に稀だというが、このほどイリノイ州で狂犬病に感染した男性が命を落としてしまった。男性はコウモリに首を噛まれたものと見られている。『New York Post』『WebMD』などが伝えた。
米イリノイ州公衆衛生局の公式ウェブサイト『IDPH』に、同州で1954年以降67年ぶりに人への狂犬病の感染が確認されたことが報告されて人々に衝撃を与えている。健康と福祉に関する情報ウェブサイト『WebMD』によると、感染した80代の男性は今年8月中旬頃に同州レイク郡の自宅で眠っていたところ、コウモリに首を噛まれて目が覚めたとのことだ。
コウモリは捕獲され公衆衛生局が検査したところ、狂犬病の陽性反応が確認されたという。当局はすぐに狂犬病の治療を受けるよう男性に忠告したが、彼はこれを拒否した。そして1か月後、男性の体調は悪化して首の痛みや頭痛に加え、指の感覚の喪失、会話や腕の動きが困難になるなど狂犬病に感染した時の症状と全く同じ状態に陥り、亡くなってしまったという。
イリノイ州の保健当局によると、アメリカ国内で狂犬病が人間に感染したケースは年に1~3件ほどとのことだが、感染経路との接触により発症を予防するための治療を受ける人の数は年間推定6万人にも上るそうだ。今回の狂犬病感染で死亡した男性について、レイク郡保健局の局長マーク・フィスター氏(Mark Pfister)はこのように声明を発表した。
「悲しいことですが、男性の死はアメリカでの狂犬病にさらされるリスクについて国民の意識を高めるきっかけとなったと言えます。我々の国で狂犬病感染は稀なことですが、感染して症状が出てしまった場合は死に至ることもあるのです。感染が疑われるようでしたら、できるだけ早く狂犬病の発症を予防するために適切な治療を受けることが不可欠です。」
またイリノイ州では、狂犬病が最も多く確認される種がコウモリで、今回亡くなった男性の自宅を野生動物の専門家が調査したところ、家の中にコウモリのコロニーが発見されたという。
ちなみに日本では狂犬病の発生は無いとしているものの、1970年にネパールから、2006年にフィリピンからの帰国者の発症が報告されている。
画像は『New York Post 2021年9月29日付「Illinois man who awoke to find a bat on his neck dies of rabies: health officials」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)
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