がんでも仕事やおしゃれ諦めない 元SKE矢方美紀を助けた「アピアランスサポート」

J-CASTトレンド / 2019年10月18日 15時35分

笑顔で話す矢方美紀さん

アイドルグループSKE48の元メンバー、矢方美紀(やかた・みき)さんは2018年1月、25歳で乳がんと診断された。左乳房全摘出・リンパ節切除の手術、抗がん剤治療、放射線治療を終え、現在はホルモン療法を続けている。

抗がん剤と放射線治療の副作用で外見の変化を経験した矢方さんは、FWD富士生命が2019年10月16日に開催したトークセミナー「がんと共に生きるためのアピアランスセミナー」に登壇し、自らの体験を語った。

医療用ウィッグを使っておしゃれを楽しめた

「アピアランス」(Appearance)とは外見・容姿・見かけなどのこと。セミナーでは、矢方さんと、全国福祉理美容師養成協会(以下、ふくりび)の事務局長・岩岡ひとみさんがトークセッションを行った。

国立がんセンターなどが行った調査によると、抗がん剤治療中に一番苦痛だったのは「脱毛」や「爪の変化」だと答える女性が多い。ふくりびでは、ウィッグやメイク方法、服装の提案などを通して、がん患者を支援している。矢方さんもサポートを受け、医療用ウィッグや爪のケア、メイク方法について教えてもらっていたと話した。

矢方さんは治療中もタレント業を続けていた。そのため、抗がん剤の副作用で出る「むくみ」には悩まされたそうだ。「世間には、病気の人はやせていくというイメージを持っている人が多い。知り合いに会うたびに『太ったよね』と言われてしまった。治療前、治療中、治療後の写真を見比べると、他の人が『パンパンだね』と言う理由がわかる」と当時を振り返った。

抗がん剤を使うと10日ほどで「脱毛」も始まり、髪の毛はほとんど抜けてしまった。はじめはインターネットで買えるファッションウィッグを使っていたが、毎日の手入れや「見た人にウィッグだとばれてしまうのではないか」という不安が大きなストレスになっていたそうだ。ふくりびからアドバイスを受けて医療用ウィッグの使用を始めてからは、複数のウィッグを使っておしゃれをしていた、と矢方さん。つむじも忠実に再現され、ウィッグだと気づかない人も多かったという。地毛が生えてきてからは、髪の短いスタイルも楽しんでいる。

「1人で抱え込まなくてもいい」

矢方さんはホルモン療法継続中の今も、急に熱くなったり汗が出たりする「ホットフラッシュ」が続いている。「満員電車で滝のように汗が出て、隣の女性に『なんでこの人はこんなに汗をかいているんだろう』という目で見られていたのがすごく恥ずかしかった」と明かした。外出の際は、ホットフラッシュが起こる前提で服装を選んでいるという。頭からも汗が出るため、ウィッグを使用するときは、ふくりびからのアドバイスに従って裏地に脇汗吸収シートを入れて対策していたと話した。

ふくりびには、容姿面だけでなく心理的にもサポートもしてもらった、と矢方さん。

治療を始めたばかりのころは、人に見られないように電車では端に乗り、歩くときは下を向き、人通りの少ない場所を選んでいた。そんな中、岩岡さんらに「1人で抱え込まなくてもいい」と声をかけられ、悩みを打ち明けられるようになったという。サポートのおかげで見た目に自信が持てるようになり、ポジティブになれたと話した。

矢方さんのホルモン療法は、あと9年ほど続く。

トークセッションの最後には、「今は治療中ですけど、全然人生諦めてない。色々挑戦していきたいと思っています」と笑顔を見せた。

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