新型コロナ対策で「無料通勤バス」 満員電車で飛沫、接触の感染リスク回避に

J-CASTトレンド / 2020年3月12日 19時13分

新型コロナ対策で「無料通勤バス」運行開始(画像は銀河鉄道公式サイトより)

「都心へ通勤する皆さんをコロナから守ります」

こうしたキャッチフレーズを掲げ、東京都東村山市のバス会社・銀河鉄道は大型観光バスを使った「らくらく通勤バス」の運行を、2020年3月12日からはじめた。運賃はなんと「無料」だ。

乗客に「マスク着用」呼びかけ

バスは新型コロナウイルスの感染拡大により、満員電車などの通勤に不安を抱える地域住民に向けて運行。東京西部にあるベッドタウン・東村山市を起点に、都心のターミナル駅までノンストップで走る。

使用するのは大型観光バスで、1台あたり22~24人乗車可能だ。乗客同士の濃厚接触を避けるため2シート分を1人で利用。運行にあたっては、除菌効果があるとされる「次亜塩素酸」を車内に噴霧し、乗客にはマスクの着用を呼びかける。走行時は換気のため窓を開放することがあるという。

バスは1日2便で、いずれも朝6時台に東村山駅を出発。1時間45分~2時間程度走行し、新宿駅や東京駅に向かう。運賃は無料だ。月曜から金曜まで毎日運行するが、運行期間は未定。

事前予約制で、乗車の前日から銀河鉄道の公式サイトで予約が可能。東村山市やその周辺地域に住んでいて、都心へ通勤する人は誰でも利用できる。

運賃は浮くけど所要時間は...

新型コロナウイルス対策として運行するバスだが、ふだんの電車通勤と比べるとどれだけ便利なのか。

通常、東村山駅から西武新宿線を使って終点の西武新宿駅まで行けば、運賃は350円。地下鉄やJR線に乗り換えて東京駅に行く場合は、最低でも510円かかる。無料のバスを継続して利用すれば、通勤費の節約にはなるのは間違いない。

一方で、所要時間の長さはネックとなる。バスで1時間30分~1時間45分程度かかる東村山駅~新宿駅間は、西武新宿線(東村山駅→西武新宿駅)を使えば40分前後で到着(時刻表通りの場合)。また東村山駅~東京駅間はバスだと2時間かかるが、電車を乗り継げば1時間程度で済む。

混み具合はどうか。国土交通省が2019年7月に発表した「東京圏における主要区間の混雑率(2018年度版)」によれば、朝に都心方面へ向かう西武新宿線のうち、最も混んでいる時間帯の混雑率は159%(調査区間は下落合駅→高田馬場駅)。東村山駅から東京駅まで行く際に便利なJR中央線快速の混雑率は182%だ(調査区間は中野駅→新宿駅)。

国土交通省によれば、座席に着くか、つり革・ドア付近の柱に掴まることができる「定員乗車」を混雑率100%とした場合、150%は「広げて楽に新聞を読める」、180%が「折りたたむなど無理をすれば新聞を読める」程度。

事前予約制で、かつ2シート分を1人で利用できるバスは、こうした通勤電車の混雑を避け、新型コロナウイルスの感染リスクを下げる点ではメリットがありそうだ。

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