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「福島産」の輸入規制 中国、韓国は10年経っても解除しない

J-CASTトレンド / 2021年3月10日 17時30分

モモのジュースは売り切れ状態に(写真と本文は関係ありません)

東京電力福島第一原子力発電所の事故から10年。福島産などの食品についての風評被害は今も続いている。特に深刻なのが海外の反応だ。

日本の基準値は国際ルールの10倍厳しい

時事通信によると、事故後に輸入規制を導入したのは54か国・地域。10年間で大半は緩和・撤廃されたものの、依然として中国と香港、マカオ、台湾、韓国、米国が一部地域からの輸入を受け入れていない。いずれも農産物の主要な輸出先であり、全体への影響も大きいという。

NHKによると、震災後の2011年度に行われた最初の検査では、対象食品の中で基準値を超えたのは全体の3.4%。コメや野菜、果物、水産物など幅広い品目に及んだ。しかし、20年12月現在で基準値を超えたのは、一部のきのこや山菜類などで全体の0.025%まで減少している。

日本の基準値は国際的なルールと比べて10倍厳しい。基準値を超えると出荷が制限されるため、政府は十分に安全性が確保されているとしているにもかかわらず、なぜ「輸入停止」が続くのか。

一つには、日本国内でも「風評被害」が残っていることがある。NHKによると、消費者を対象にした調査では最近も、放射性物質を理由に福島県産の食品の購入をためらうとした人の割合は8.1%。調査を開始した8年前の半分以下まで下がったが、風評被害は今も続いている。

WTOで逆転敗訴

さらに一因として挙げられるのが、世界貿易機関(WTO)の判決だ。日経新聞によると、日本政府は韓国による福島など8県産の水産物の輸入禁止は不当として、15年にWTOに提訴。第一審にあたるパネルは18年2月、輸入禁止は不当な差別として韓国に是正を勧告した。

しかし、韓国はこの判決を不服として上訴し、19年4月11日、韓国の措置を妥当とする最終判決を下した。一審では日本の主張を認め、韓国に是正を求めていたが、日本の逆転敗訴となった。

WTOの紛争処理は二審制のため「最終審」の判断。韓国政府はこの判決を「高く評価し歓迎する」という声明を発表。輸入規制が継続されることになったという。同紙によると、この判決は、輸入禁止措置の科学的見地からの正否はしないという立場だった。

とはいえ、輸入禁止を続ける関係国に影響を与えたことが推定できる。

もちろん規制緩和の動きもある。時事通信によると、中国は18年11月に新潟県産米に限って輸入を再開している。香港でも、規制の対象外であるコメや加工食品は好評だ。福島県産のモモのジュースは店頭に並べばすぐに売り切れる状態だという。

シンガポールは昨年1月、停止していた福島県産食品の輸入を条件付きで解禁。放射性物質が基準値を下回っていることを示す検査報告書と産地証明が添付されるようになったことも安心感につながっているという。

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