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ライーシー政権下でワクチンの輸入が加速、接種回数は1億回を超える(イラン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年11月22日 17時10分

イラン保健・治療・医療教育省は11月17日、国内の新型コロナウイルスワクチン接種回数が累計で1億回を超えたと発表した。同日時点で、1回目のワクチン接種を受けたのは約5,614万人、2回目接種は約4,340万人、3回目接種は約64万人で、2回目接種を完了したのは全人口の約52%となった(11月17日付イラン保健・治療・医療教育省)。

最近のワクチン接種回数の急上昇の背景には、8月に発足したイブラーヒーム・ライーシー政権によるワクチン輸入の加速がある。イランは、当初は国産ワクチンの開発を進めていたが、7月以降に感染が再拡大する中で、国産ワクチンの生産が追い付かず、ワクチン接種が進まなかったため、輸入の推進を図ることとなった。

これまでの経緯をみると、1月にハーメネイー最高指導者が米国製および英国製ワクチンの輸入を禁止すると発言。米英製以外のワクチン調達と並行して、国産ワクチンの開発が進められた。6月には国産ワクチン「バラキャト(Barekat)」が、イラン食品医薬品局の緊急使用許可を受けて接種を開始。報道によると、「バラキャト」はこれまでに1,600万回分生産されているという〔11月21日付イスラーム共和国通信(IRNA)〕。また、イランのパスツール研究所とキューバのフィンレイ研究所が共同開発した「パストコヴァック(PastoCovac)」がイラン食品医薬品局から緊急使用許可を得ているなど、複数の国産ワクチンが開発のさまざまな段階にある(11月21日付IRNA)。

しかし7月以降、変異株(デルタ株)の流入などにより感染が拡大すると、国産ワクチンの生産が追い付かず、8月に入ると1日当たりの新規感染者数が4万人、死者数が500人に達する中、2回目接種の完了者は全人口の約4%(8月9日時点)にとどまっていた。ハーメネイー最高指導者は8月11日、「どのような形でも」ワクチンを確保し、国民への接種を急ぐよう指示、ライーシー政権はワクチンの輸入を加速させた。

11月17日付イラン学生通信(ISNA)が報じたイラン税関の統計によると、2021年2月3日~11月17日に計約1億4,870万回分のワクチンがイランに輸入されたが、ライーシー大統領が就任した8月5日までの輸入は約2,000万回分だった。ワクチンの内訳をみると、中国シノファームが約1億3,150万回分と9割近くを占め、そのほかにはロシアのスプートニクV、英国以外で製造されたアストラゼネカ(注)、インドのバーラト・バイオテックのコバクシンが輸入されている。

(注)韓国、イタリアなど。日本も7月に、世界保健機関(WHO)などによる国際的なワクチン調達・供給枠組み「COVAXファシリティ」を通じて、日本で製造した計約290万回分のアストラゼネカのワクチンを供与した。

(稲山円)

(イラン)

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