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ベトナム水産国際展示会「VIETFISH 2024」開催(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月17日 1時0分

ベトナム南部ホーチミン市で8月21~23日、ベトナム水産国際展示会「VIETFISH 2024」が開催された。15カ国・地域から278社が出展し、来場者は4日間で1万2,000人となった。

同展示会は、水産物関連の冷凍機械・冷蔵技術、各種加工製品などを取り扱う企業などが出展するベトナム国内で最大規模の見本市で、25回目の開催となる。主催者のベトナム水産物輸出加工協会(VASEP)によると、今回の展示規模は、前回の1万平方メートルから1万4,000平方メートルに拡大し、出展社数は58社増えた。出展物は、インドネシア、インド、ロシア、中国からの天然の魚介類、アラスカ産のサーモン製品、日本の高湿度冷蔵庫やラベル・シールなどが展示された。日本企業の出展社数は3社だった。そのほか、山口県がブースを出展し、水産物加工関連の機械などを紹介した。

展示会のオープニングセレモニーで、農業農村開発省のフン・ドゥク・ティン副大臣は、水産物の輸出額は中国、ノルウェーに次ぎ3位であり、世界シェアの7%を占めていると話した。2024年1~7月の生産量は前年同期比2.6%増の約522万トン、輸出額は7.3%増の約52億9,000万ドルで、2024年の計画の55.7%に達したという。また、VASEPのグエン・ティ・トゥ・サック会長は、世界市場が金融引き締めや紛争などの影響で見通しが難しくなる中、輸出だけでなく、潜在力を有している国内市場向けにも質の高い水産物をPRする狙いがあると話した。

日本からサバ、ハマチ、ホタテなどを輸入し、加工して米国、台湾、韓国、日本などに輸出するベトナム企業のハイナム社にヒアリングしたところ、「最近、ベトナムでは健康・肥満防止・体型維持のため、安心安全でなおかつ、おいしいものを食したいとする若者が増え、日本食(すし、刺し身、総菜など)を選択する傾向もみられる」「日本食風のメニューがあるローカル飲食店や、すしデリバリーなどの販売形態の増加も感じる」との話があった。

出展した日系企業からは、こうしたベトナム国内での需要増や、水産物を輸入して加工し輸出する地場企業が増えていることから、冷凍・生産設備の需要が見込まれ、ニーズを捉えるために出展した、との声が聞かれた。

なお、日本の農林水産省が公表した「農林水産物・食品の輸出実績」によると、2024年1~6月の日本からベトナムへの農林水産物・食品の輸出額は前年同期比22%増の401億円だった。

次回の同展示会は2025年8月20~22日に開催される予定だ。

写真 「VIETFISH 2024」開幕式の様子(ジェトロ撮影)

「VIETFISH 2024」開幕式の様子(ジェトロ撮影)

写真 出展した日系企業の様子(ジェトロ撮影)

出展した日系企業の様子(ジェトロ撮影)

写真 山口県の出展ブースの様子(ジェトロ撮影)

山口県の出展ブースの様子(ジェトロ撮影)

(ダン・ティ・ゴック・スオン)

(ベトナム)

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