米司法省、破壊的技術ストライクフォースによる輸出管理違反の刑事訴追を発表(米国、ロシア、中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月19日 10時5分
米国司法省は9月16日、破壊的技術ストライクフォースの取り組みにより、輸出管理違反などを理由に5件の刑事訴追を行ったと発表した。
破壊的技術ストライクフォースは、ロシアや中国、イランなど米国の敵対国家が米国の先端技術を違法に取得・使用することを防ぐことを目的に、全米15都市圏で輸出管理の執行強化に取り組む省庁横断の組織だ。商務省と司法省が中心となって2023年2月に設立し(2023年2月17日記事参照)、2024年2月には設立1周年のサミットを行った(2024年2月15日記事参照)。
今回発表されたのは、無人航空機(UAV)用の電子機器をロシアへ違法に輸出しようとしていたとされるロシア人の逮捕、中国の国有防衛関連企業の従業員による米国在住の科学者を狙ったスピアフィッシング(注)、核兵器製造に使用されるレーザー溶接機のロシアへの密輸などとなっている。なお、UAVのロシアへの違法な輸出などについては、米国が同盟・パートナー国とともに科した対ロシア制裁の執行にあたる、省庁横断タスクフォースのクレプトキャプチャーとも連携して行われた。司法省の発表によると、破壊的技術ストライクフォースの活動により、これまで輸出管理違反、密輸、企業秘密の窃盗など24の事件で、34人の被告が刑事訴追されている。
司法省国家安全保障部のマシュー・オルセン次官補は「司法省は、ストライクフォースの活動を通じて、先端技術が敵の手に渡るのを防ぎ、国家安全保障を守るために全力を尽くしていく」と述べた。
(注)特定の個人などを標的とし、機密情報を漏えいさせたりすること。
(赤平大寿)
(米国、ロシア、中国)
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