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米ジョージア州ピーチツリー・コーナーズ市、5Gを活用した複数メーカーの自動運転シャトルの運行を開始(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年10月27日 0時20分

添付資料PDFファイル(4 MB)

米国ジョージア州のピーチツリー・コーナーズ市は、10月18日から自動運転シャトルPAUL(Piloting Autonomous Use Locally)のテスト用道路での運行サービスを開始した。自動運転車メーカーの米国ローカル・モーターズ(本社:アリゾナ州チャンドラー)とフランスのナビヤ(本社:リヨン市)がそれぞれ開発した車両が導入され、自動運転ソリューション企業の米国ビープ(本社:フロリダ州オーランド)が運営する。5G(第5世代移動通信システム)ネットワークを活用したコネクテッド・ビークルの環境下で、メーカーの異なる複数の自動運転シャトルが走行するサービスは世界初という。

自動運転シャトルは、市庁舎やホテルなど7カ所の停留所を結び、一般自動車走行レーンと並列して設けられている往復4.8キロの自動運転専用レーンを時速約19キロで走行する。月~金曜の午前10時から午後4時まで運行し、料金は無料。ほとんどの区間で自動運転によって走行するが、手動での運転が必要な場合には、同乗するビープのオペレーターが据え置き型ゲーム機のコントローラーを用いて操縦する。

ローカル・モーターズは、3Dプリンティング技術を用いた車両の生産で知られている。一方、ナビヤ製の車両は、2020年11月から茨城県境町が開始した、日本の自治体初となる自動運転バスの定常運行にも用いられている。また、米国通信大手のTモバイルが提供する5Gネットワークを活用したC-V2X(注1)により、シャトル間の通信をはじめ、横の一般レーンを走る他の自動車や、信号や横断歩道などの周辺環境との通信も実現し、歩行者や他の車と接近した場合には停止して衝突を回避する。

誰でも利用可能なラボがイノベーションを促進

ピーチツリー・コーナーズ市は、2012年にアトランタ都市圏に設けられた比較的新しい自治体で、ハイテク産業の促進・誘致に力を入れている。自動運転専用レーンは、同市が所有・運営するスマートシティ関連技術のインキュベーション・実証実験施設である、キュリオシティ・ラボにより設けられた。同ラボの特徴として、実験用の閉鎖空間ではなく、実際の一般生活環境の中で実証実験が可能な点が挙げられ、地元企業だけでなく州外企業や外国企業も、期間を問わず、無料で施設を利用できる(注2)。

同施設には、外国企業を含む複数の大手企業やスタートアップが入居しており、自動運転のほか、ドローン配達や遠隔操作で所定の場所に戻る電動キックボードといった新技術の開発や実装が行われている。特に注目されている技術の1つが、ジョージア州が本拠のザ・レイによる太陽光発電道路だ。道路に太陽光パネルを組み込み、その上を走る車に発電電力を供給する技術で、2021年8月にジョージア州を訪れたピート・ブティジェッジ運輸長官も同施設内に敷かれた実験用道路の視察を行った。

(注1)「Celluar-Vehicle to Everything」の略称で、LTEや5Gなどの携帯電話用無線通信ネットワークを用いて、自動車間(Vehicle to Vehicle:V2V)や自動車とインフラ(Vehicle to Infrastructure:V2I)、自動車と歩行者(Vehicle to Pedestrian:V2P)など自動車とさまざまなものとの通信を可能にするための標準規格。

(注2)ジェトロは2021年6月15日に、ピーチツリー・コーナーズ市との共催でキュリオシティ・ラボを紹介するウェビナーを実施した。講演資料は添付資料参照。

(高橋卓也)

(米国)

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