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2024年上半期の発電量、再エネが化石燃料を初めて上回る(イタリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月26日 1時20分

添付資料PDFファイル(181 KB)

イタリアの送電会社テルナは7月18日、2024年1~6月の国内の発電電力量について発表した(プレスリリース)。再生可能エネルギー(再エネ)の発電電力量は前年同期比で27.3%増となり、初めて化石燃料の発電電力量を上回った。特に水力発電が68.4%増加し25.92テラワット時(TWh)となった。また、太陽光と風力の発電電力量は合計で14.6%増加した。一方、化石燃料による発電電力量は19%減となり、特に石炭が顕著で77.3%減少した。

電力需要量のうち43.8%を再エネが賄った。前年同期の34.9%を大きく上回り、半年単位では最高記録となった。再エネの設備容量は前年同期比で3,691メガワット(MW)増加し41.0%増だった。うち、3,341MWが太陽光となっている。

6月単月では、電力需要量の52.5%を再エネが賄い、半数超となった。2023年同月は43.8%だった。再エネの内訳では、水力発電は北部が牽引し29.4%増、風力は29.2%増、太陽光は18.2%増といずれも増えている。

2023年の電力価格上昇幅はなだらか

また7月9日には、エネルギー・環境局(ARERA)が2023年の電力使用状況について発表している。2023年の電力消費量は前年比で2.9%減。農業と工業部門での減少が目立ち、それぞれ6.5%減、4.0%減となった。一方、輸送部門では5.6%増、漁業においては5.2%増加している。総発電電力量(添付資料表参照)は6.9%減少した。特に化石燃料の発電電力量が19.3%減少し、中でも石炭は41.5%減少した。一方、再エネの発電電力量は15.6%増加し、全体の44.0%を占めた。再エネで増加が際立ったのは水力で、42.4%増。続いて風力が13.7%増、太陽光が9.2%増加している。

イタリアの一般家庭の平均電力価格については、2023年は上昇幅が縮小した。2022年は電力1キロワット時(kWh)当たりの価格が36.43セントと前年比で40.0%増だったが、2023年は38.64セントで6.1%の上昇になった。ユーロ圏内では平均で前年比12.6%上昇し、1kWh当たりの価格は27.94セントから31.45セントとなっている。

(平川容子)

(イタリア)

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