フランスの2020年GDP成長率はマイナス8.3%(フランス)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年2月1日 16時0分

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フランス国立統計経済研究所(INSEE)の1月29日付の発表によれば、2020年の実質GDP成長率は前年比マイナス8.3%となった。政府見通しのマイナス11.0%を上回ったものの、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2019年の1.5%から大きく落ち込んだ。

第4四半期の実質GDP成長率は前期比マイナス1.3%となった。2020年10月17日に衛生緊急事態宣言が再発動されて、小売店やレストランなどの施設の営業が制限され(2020年10月16日記事参照)、さらに、10月30日には移動制限措置が再導入(12月15日解除)されたことで、経済活動が再び縮小した(2020年10月30日記事参照)。

需要項目別にみると、GDPの約5割を占める家計最終消費支出が前期比5.4%減となった。第3四半期は、5月の移動制限措置解除を受け18.2%増と持ち直していた。家計最終消費支出のうち、食品は1.1%増とプラスの伸びに転じたが、工業製品(8.5%減)、サービス(7.4%減)が急減した。また、移動制限を受けて、ガソリンの使用量が減少し、エネルギー支出も3.9%減となった。なお、2020年通年の家計最終消費支出は前年比7.1%減で、2019年の1.5%増から落ち込んだ。

総固定資本形成は前期比2.4%増となり、第3四半期の24.0%増から鈍化したもののプラスの伸びを維持した。民間設備投資は1.5%増、住宅投資は7.4%増となった。第3四半期に27.2%増の大幅増となった公共投資は、0.8%減と微減した。なお、2020年通年の総固定資本形成は前年比9.8%減と大きく縮小した。内需(在庫変動を除く)は第4四半期にGDPを2.7ポイント、2020年通年で7.0ポイント押し下げた。

第4四半期の貿易は、輸出が前期比4.8%増、輸入は1.3%増となった。輸出は主力の輸送機器、医薬品が牽引した一方、輸入は移動制限措置の影響で石油が減少し、輸出の伸びが輸入の伸びを上回ったことから、外需(純輸出)は第3四半期に続きGDPを押し上げた(0.9ポイント)。なお、2020年通年の寄与度はマイナス1.5だった。

INSEEは2020年12月の景気報告で、新型コロナウイルス感染症拡大の収束を前提に、2021年第1四半期の実質GDP成長率を前期比3.0%、第2四半期を2.0%と予測している。

政府は2021年の実質GDP成長率を前年比6.0%とし、早期の景気回復を期待しているが、ブリュノ・ル・メール経済・財務・復興相は1月12日、英国由来の変異株の拡大懸念などから、6.0%の成長見通しは維持しつつ、達成は「挑戦になる」との見解を示した。

(山崎あき)

(フランス)

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