バイデン米政権、インドとの半導体やクリーンエネルギーでの連携を強化する共同ファクトシートを発表(米国、インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月24日 13時30分
米国のバイデン政権は9月21日、「包括的グローバル戦略パートナーシップ」を今後も拡大していくとする、ジョー・バイデン大統領とインドのナレンドラ・モディ首相による共同ファクトシートを発表した。両国は2020年以降、同パートナーシップの下で友好関係にある。モディ首相は同日、米国デラウェア州で行われた日本、米国、オーストラリア、インドから成るクアッド(QUAD)首脳会合に参加していた(2024年9月24日記事参照)。
ファクトシートでは、包括的グローバル戦略パートナーシップのほか、米印重要新興技術イニシアチブ(iCET、2024年6月21日記事参照)などを通じても協力関係を深化させていることに触れ、「未来に向けたテクノロジーパートナーシップの構築」「次世代の防衛パートナーシップ強化」「クリーンエネルギーへの移行の促進」「次世代の育成とグローバルな健康と開発の促進」の4点について、これまでの協力の成果や今後の連携強化の方針を記した。
このうち、「未来に向けたテクノロジーパートナーシップの構築」では、米国半導体大手のグローバルファウンドリーズによるインドのコルカタでの拠点設立や、9月に締結された米国務省と「インド半導体ミッション(ISM)」との連携など(2024年9月10日記事参照)、両国間の強靭(きょうじん)で持続可能な半導体サプライチェーンを促進する取り組みを歓迎した。自動車のサプライチェーン強靭化に関しては、米国自動車メーカーのフォードによる、チェンナイ工場を輸出拠点化する意向(2024年9月19日記事参照)を歓迎した。
「クリーンエネルギーへの移行の促進」では、「安全で確実なグローバルなクリーンエネルギー・サプライチェーン構築のための米印ロードマップ」の策定を歓迎した。同ロードマップは、両国がクリーンエネルギー技術や部品を開発、製造することで、クリーンエネルギー・サプライチェーンの拡大を加速させる新たな取り組みだとしている。同ロードマップの初期段階ではまず、両国が協力し、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵、送電網および送電技術、高効率冷却システム、ゼロエミッション車などクリーンエネルギー・バリューチェーン全体にわたるプロジェクトを支援するため、10億ドルの融資を確保する。
バイデン政権は同日、同ロードマップを公開している。ロードマップにはそのほか、アフリカでの協力強化などが記されている。
(赤平大寿)
(米国、インド)
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