マレーシアとシンガポールの高速鉄道計画、合意に至らず撤回(マレーシア、シンガポール)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年1月5日 10時55分

シンガポールとマレーシアの両国政府は1月1日、クアラルンプール~シンガポール間高速鉄道(HSR)計画について撤回したと発表した。

費用や技術面での再検討も、合意に至らず

HSRは、クアラルンプールとシンガポール間の350キロを最短90分で結ぶ高速鉄道で、当初2026年の開通を目指していた。両国政府は、HSR建設に関して2016年12月に合意したが、2018年5月にマレーシアで政権交代が起こり、多額の連邦債務が発覚したことから、同年9月に2020年5月末まで建設計画の履行を延期していた。その後、マレーシア側が計画再開の費用、技術面での再検討に時間を要するため、2020年12月末まで再延期されていた。

両国の共同声明によれば、マレーシアが同計画に関して複数の変更点を提案したものの、交渉期限である12月31日までに合意に至らなかったとした。マレーシア政府は、建設コスト削減、駅立地、ビジネスモデルの再検討などをマレーシア高速道路公社に指示していたことから、こうした内容が提案されたものとみられる(「ザ・スター」紙2021年1月1日)。

なお、シンガポール運輸省は、マレーシア政府は補償金を支払う必要があるとしているが、その金額は明らかにはしていない。2018年9月の1度目の延期の際には、マレーシア政府はシンガポール政府に1,500万シンガポール・ドル(約11億7,000万円、Sドル、1Sドル=約78円)の補償金を支払った。

(藤江秀樹、田中麻理)

(マレーシア、シンガポール)

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