対中メロン輸出開始、数年以内に生産量3倍の可能性も(ブラジル)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2020年10月29日 1時10分

ブラジル農業・畜産・供給省(MAPA)は9月18日、3.5トンのブラジル産メロンが上海空港に到着したと発表した。ブラジルと中国は2019年11月13、14日に開催されたBRICS首脳会議出席のため習近平国家主席がブラジルを訪問した機会を捉え、ブラジル産メロンと中国産梨の輸出要件を定める協力文書に署名した。2020年1月12~17日に中国海関総署(注)の調査団体がメロンの主要産地のリオ・グランデ・ド・ノルテ州とセアラ州を検査のために訪問し、検査の結果、海関総署は1月22日、ボジョ・ブラジルのメロンに限り中国への輸入を正式に認めると発表した。今回のボジョ・ブラジルによる中国向け輸出は同協定に基づく初のメロンの輸出事例となる。

テレーザ・クリスチーナ農業・畜産・供給相は、中国はメロンの生産量と消費量が世界1位となっている点を挙げ、ブラジル産メロンによる中国市場へのアクセスの重要性を強調した。ブラジル果物輸出業者協会(ABRAFRUTAS)によると、ブラジルのメロンは収穫時期が中国のオフシーズンと重なることから輸出に有利だという。ABRAFRUTASのルイズ・バルセロス会長によると、中国政府との交渉は7年以上にわたって行われ、「メロン輸出者の悲願」だったという。交渉で苦労した点について、バルセロ会長は「ブラジル産メロンが中国の食品安全基準を満たしていることを証明することだった」と述べている。

メロンはブラジル産フルーツの主要輸出品目で、ABRAFRUTASによると、2019年のメロンの輸出量(数量ベース)は1位となっている。経済省貿易統計COMEX STATでは、2019年の総輸出量は25万1,639トン。ブラジル地理統計院(IBGE)の2019年のデータによると、主な生産地はリオ・グランデ・ド・ノルテ州(35万6,705トン)、セアラ州(6万8,866トン)、バイーア州(5万6,888トン)、ペルナンブコ州(5万4,481トン)だ。リオ・グランデ・ド・ノルテ州はブラジル全体(58万7,692トン)の60%以上を占め、特にモソロー市は生産量が多い(21万6,940トン)。

ブラジル産メロンは中国産のものとは品種が異なるため、中国市場に受け入れられるかが注目される。バルセロス会長は「中国の消費者の嗜好(しこう)に合った新たな品種をブラジルで栽培することも可能だ」と述べている。また、中国への輸出増に向け、今後数年以内に生産量を従来の3倍に押し上げる可能性があるという。

(注)中国で物品などの輸出入管理や税関事務をつかさどる機関。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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