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ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)第6回首脳会合を開催(メキシコ、中南米)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年9月21日 16時40分

ラテンアメリカ・カリブ共同体(CELAC)の第6回首脳会合が9月18日、メキシコ市で開催された。CELACは、2011年12月にキューバを含む中南米・カリブ33カ国の全てが参加する対話のメカニズムとして設立され、1年に1回程度の首脳会合を開催してきた。しかし、2017年1月にドミニカ共和国で開催された第5回首脳会合の後は、域内各国で政治思想の違いが目立つようになり、開催されていなかった。今回、議長国メキシコの呼びかけに応じ、4年半ぶりに首脳会合が開催されたが、ブラジル、アルゼンチン、コロンビアなど域内大国の首脳が欠席し、首脳の参加は17カ国にとどまった。

同会合では、新型コロナウイルス対策の協力(ワクチンの開発促進、相互供与、治療薬などの薬事登録迅速化など)、気候変動対策の推進、自然災害に備えた基金設立、ラテンアメリカ・カリブ宇宙開発機関(ALCE)の創設など合計44項目に及ぶ共同宣言が採択された。

人権問題で意見相違も、米国の対キューバ経済封鎖解除を求める声明採択

会合には、キューバからミゲル・ディアス-カネル大統領、ベネズエラからニコラス・マドゥーロ大統領も参加したが、両国の民主主義体制について、加盟国間で意見の相違が目立った。パラグアイのマリオ・アブド・ベニテス大統領は「私の出席は、ベネズエラのマドゥーロ政権の承認を意味するものではない」と断言し、フアン・グアイド暫定大統領を承認している同国の立場を明らかにした。ウルグアイのルイス・ラカジェ・ポウ大統領は「キューバ、ニカラグア、ベネズエラで起きていることを深刻に受け止めている」とし、これらの国では真の民主主義が確立されていないとした。これに対し、マドゥーロ大統領は「ベネズエラはいつでも民主主義について議論する用意がある」とし、ディアス・カネル大統領も「真実が理解されていない。そのようなことが起きているのはキューバではない」と強く反発した。

今回、意見の相違にもかかわらず、国連総会で米国の対キューバ経済制裁解除を求める決議が29回採択されていることに言及し、CELACとしてあらためて米国の対キューバ経済制裁解除を求める特別共同声明を採択した。議長国メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は、会合に先立って16日に行われた独立記念日の軍隊パレードの式典で、来賓として招待していたディアス-カネル大統領を前に、対キューバ経済制裁解除を米国のジョー・バイデン大統領に求めるとの演説を行っていた。

メキシコのマルセロ・エブラル外相は閉会後の記者会見で「見解の相違を恐れてはいない。問題なのは、見解の相違が会合の実現を妨げることだ」とし、意見の相違にもかかわらず、対キューバ経済制裁解除や、新型コロナウイルス、気候変動、自然災害などに対する域内協力などで重要な合意が形成されたことは「今回の会合が成功だったことを意味する」と締めくくった。

(中畑貴雄)

(メキシコ、中南米)

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