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駐日米国大使指名のエマニュエル氏、日米関係の深化を約束、議会公聴会で証言(米国、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年10月21日 15時35分

ジョー・バイデン米国大統領が駐日大使に指名したラーム・エマニュエル前シカゴ市長(2021年8月23日記事参照)は10月20日、上院外交委員会での指名公聴会で証言した。エマニュエル氏は参加した議員に対し、日米関係の重要性を訴え、承認されれば両国関係を深化させると約束した。

エマニュエル氏は冒頭の所信表明において、インド太平洋における米国の外交政策は重要な局面を迎えているとして、「向こう3年で日本と連携して構築するものが、米国にとって次の30年の体制を形作る」と強調した。また、日米関係が自由で開かれたインド太平洋(FOIP)での平和と繁栄の礎石であり続けてきたとし、「承認されれば、私の最優先事項は、共有する課題に取り組むと同時に、この同盟関係を深化させることだ」と、意気込みを語った。

2000年代に連邦下院議員(民主、イリノイ州)を務め、その後、バラク・オバマ元大統領の首席補佐官も務めたエマニュエル氏に対して、公聴会に参加した議員らはおおむね好意的な姿勢だった。議員からは、中国との競争や北朝鮮による核脅威、インド太平洋でのインフラ投資、半導体など重要品目のサプライチェーン整備における日本との協力の在り方に質問が集中した。エマニュエル氏はこれらに対して、安倍晋三元首相が提唱したFOIPが地域の同盟国に浸透している点を強調し、バイデン政権が重点を置く枠組みである日本・米国・オーストラリア・インド4カ国〔クアッド(QUAD)〕も活用し、同盟・友好国で結束して対応していくとした。ティム・ケイン上院議員(民主、バージニア州)は、クアッドには韓国も含まれるべきとして、エマニュエル氏に対して日韓関係の改善支援を期待した。ボブ・メネンデス上院外交委員長(民主、ニュージャージー州)も、同様の問題意識を提示した。質疑応答の中では、インド太平洋でのインフラ投資やデジタル貿易にも一部話題が移ったが、エマニュエル氏はOECDなどが策定した既存の国際ルールの重要性を述べるにとどまり、新たな多国間通商協定などに議論は及ばなかった。

上院外交委員会では同20日、駐中国大使に指名されたニコラス・バーンズ元国務次官の指名公聴会も開始された。バーンズ氏もエマニュエル氏と同様に、議員からの対中競争の方向性に関する質問に対して、米国と中国との相違点として日本や韓国、オーストラリア、EUといった同盟国がいることを挙げ、クアッドやAUKUS(注)、北大西洋条約機構(NATO)との緊密な連携に期待を示した。

(注)オーストラリア、英国、米国が2021年9月に発表した新たな安全保障協力の枠組み。

(磯部真一)

(米国、日本)

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