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日本の医療系スタートアップが広州企業にピッチ、協業に向け前進(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年9月10日 1時20分

広州市は、中国有数の医療・医薬品分野の産業集積を有する都市で、数多くの優秀な企業が生まれている。日本のスタートアップとの協業に前向きな当該分野の優秀な現地企業との交流機会を提供するため、ジェトロは8月30日、広州市商務局と共同で医療・医薬分野ビジネス交流会を開催した。イベントは、中国側参加者が集まる会議室と日本のスタートアップをウェブ会議システムでつなぐ、オンラインとオフラインを組み合わせた形式で実施した。

写真 広州市内に設けられた会場の様子(ジェトロ撮影)

広州市内に設けられた会場の様子(ジェトロ撮影)

日本側のスタートアップは、ゲノム編集技術を開発するセツロテック(徳島県)、イメージ認識型高速セルソーティング技術(注1)を開発するシンクサイト(東京都)、遺伝子編集技術の開発を行うエディットフォース(福岡県)、薬物作用の判定に関する人工知能(AI)技術を開発するハカルス(京都府)、アルツハイマー病治療に活かせる脳神経工学技術を開発するニューロケア(福岡県)、の5社が参加し、ピッチ(注2)および質疑応答を行った。参加企業は事前に、ジェトロの日系スタートアップ支援スキーム「グローバル・アクセラレーション・ハブ」のメンタリングサービスを通じ、専門家からピッチ内容などに関する指導を受けた上でイベントに臨んだ。中国側は、広州百済神州生物製薬、広州医薬集団、広州市賽普特医薬科技などを含む14社の有力企業が参加し、技術優位性や提携方法などに関する質問が積極的に投げかけられたほか、個別商談に関する要望も複数寄せられた。

写真 ニューロケアが会場でピッチをする様子(ジェトロ撮影)

ニューロケアが会場でピッチをする様子(ジェトロ撮影)

ジェトロは、今回参加した日系スタートアップ5社の中国での事業拡大を後押しするため、引き続き、広州市医療・医薬企業との個別マッチング機会、ビジネスモデルの構築や資金調達、知財戦略構築のサポートのためのメンタリングサービスなどを提供する。

広州市商務局一級研究員の王小華氏によると、2020年時点で広州市には広東省全体の約50%、都市別では全国3位となる5,500社以上のバイオ製薬企業があり、バイオ製薬およびヘルスヘア領域の特許取得件数は1,600件を超え、乾細胞・再生医療分野の特許出願件数は中国で1位という。広州市政府は、市の3大重点産業の1つであるバイオ製薬産業のビジネス環境を改善し、バイオ製薬企業のさらなる発展を促進するため、2020年2月に、「広州市のバイオ医薬産業の発展を加速するための若干の規定(改正)」を発表し、関連企業の研究開発に対して補助金を支給するとしている。

(注1)生物から細胞を取り出した後、光学的に計測した細胞の形態情報にAI技術を活用して分析し、その種類に応じて細胞を分離する技術。

(注2)ピッチとは、短いプレゼンテーションのことで、イベントで数分間のプレゼンにより自分たちのビジョンを紹介して売り込むことを指す。

(周祖恵)

(中国)

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