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英中銀、金利据え置きを決定、引き締め緩和は段階的に実施(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月24日 10時20分

英国イングランド銀行(BOE、中央銀行)は9月19日、政策金利を5.0%に据え置くことを決定した。利下げを決定した欧州中央銀行(ECB、2024年9月13日記事参照)、米国連邦準備制度理事会(FRB、2024年9月19日記事参照)と比較すると慎重な判断となった。

9月17日に発表された8月のインフレ率は2.2%と、7月に続きインフレ目標(2.0%)を上回った。BOEは8月のインフレ率について前回(8月)の会合での予測を下回ったとしつつ、インフレ目標の中期的かつ持続的な達成を脅かすリスクがさらに低減するまで、十分な期間引き締めを継続するとした。そのために、持続的なインフレ圧力を引き続き、注意深くモニタリングし、各会合で適切な金融政策を決定するとした。

今回の会合では、過去の世界的なショックの影響やインフレ圧力の緩和のペースに関しては委員の中でも意見の相違がみられたとしている。一方で、大きな進展がない限り、引き締めの緩和に向けては段階的なアプローチをとるという点では多くの委員で一致したとしている。

今回の会合ではBOEが保有する英国債の残高の削減に関する見直しも行われた。今回の見直しでは、2023年10月~2024年9月の12カ月間と同様、2024年10月~2025年9月にかけて1,000億ポンド(約19兆円、1ポンド=約190円)を減少させ、残高を5,580億ポンドとすることを決定した。BOEによれば、減少分のうち870億ポンド分が満期を迎える国債としている。

BOEのアンドリュー・ベイリー総裁はメディアに対し、今後インフレ率は持続的に目標を達成すると考えていると述べ、金利についてもさらに引き下がるだろうと述べた上で、利下げにはさらなる根拠が必要とも続けた。

(山田恭之)

(英国)

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