アベノミクスだけでは中小企業は活性化しない

JIJICO / 2014年12月16日 10時0分

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アベノミクスだけでは中小企業は活性化しない

衆議院選挙で与党圧勝。信任された「アベノミクス」

12月14日に投開票された衆議院選挙では、与党で326議席を獲得し、参院否決法案を再可決できる衆院の2/3(317議席)超を維持しました。投票率が52%と過去最悪でしたが、安倍内閣の経済政策「アベノミクス」が信任されたという格好となります。ただ、米軍普天間基地の移転問題で揺れる沖縄県で自民党は4小選挙区全敗。共産党が議席を21議席と2倍超に増やすなど濃淡が色濃く表れました。

この結果を受け、景気回復条項が外れ、成長戦略を加速させることで2017年4月、10%への消費増税が確実となりました。

8%への消費増税の影響もあり、好調だった景気は腰折れ

「アベノミクス」第一の矢として放たれた「大胆な金融政策」、10兆円規模を投じ需要を創出した第二の矢の「機動的な財政政策」、そして規制緩和などによる民間投資を喚起する第三の矢の「成長戦略」。賛否様々ながら、第一、第二の矢により、円安、株高に触れ、2年前とは明らかに空気が変わりました。

しかし、2014年4月の8%への消費増税の影響もあり、7-9月のGDPは年率換算で-1.6%に。景気回復条項に従い、10%への増税を18か月延長しました。安倍首相は、このまま10%増税を強行すると長期政権の土台が揺らぐと判断し、衆院解散総選挙に踏み切った模様です。

円安・株高で恩恵を受ける中小企業は稀少

確かに円安・株高により大企業はアベノミクスの恩恵を受けました。とはいえ、2000年初頭までに国際分業体制が整った大企業では、円安の恩恵を受ける輸出は大きく伸びない構図になっています。

一方、内需型の中小企業にとって、原材料価格が上昇する円安はマイナス要因の方が多いといえます。保有していた株式も資金繰りのため、やむを得ず売却した中小企業は少なくありません。つまり二極化が進む中、円安・株高で恩恵を受ける企業はほんの一部とされ、賃金を増やし、雇用を増やすことができる中小企業は稀少であるといわざるを得ないのです。

再生による延命から転廃業勧奨、女性・シニアの創業に政策転換

中小企業が業績を立て直し、窮地を脱することを目的として施行された「金融円滑化法」という法律があります。2009年12月から2013年3月までの40か月、リスケにより返済負担が軽くなりました。その利用企業はおよそ40万社にのぼります。しかし、残念ながら事業再生計画通りに進んでいる企業は1/3の10万社強。残りの2/3は存続すら危うくなっています。

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