片付けを停滞させる「もったいない」の落とし穴とは?
JIJICO / 2016年8月12日 9時0分
片付けを停滞させる「もったいない」の落とし穴とは?
片づけを停滞させてしまう「もったいない」の落とし穴
昨今ブームともいえる片付け。断捨離やミニマリスト、キーワードは「スッキリ」そして「シンプル」。
モノが豊富に供給され自由に手に入る今、逆にスッキリ・シンプルに暮らすことはシンプルな生き方にもつながり、まさに憧れです。
しかしいざ片づけを始めてみるとうまく進まない。
原因のひとつにモノを捨てる時に湧いてくる感情、思いである「もったいない」。
この「もったいない」、片付けを停滞させてしまう落とし穴について考えてみたいと思います。
「もったいない」を考える前にまず自分の住まいを客観的に捉えてみる
まず自分の住まいを見回してみましょうか。
玄関・ポーチ、廊下を通ってリビングや書斎、寝室。洗面所に浴室、そしてキッチンベランダやお庭。
私たちの暮らしの場。そこはどのような場でしょうか?
「ごちゃごちゃしているなぁ」改めて客観的に捉えてそんな感覚があるならば、それはモノの過剰に気づいた瞬間です。
モノの過剰に気づき違和感に気づいたら、その解決法は引き算するだけのこと。
いたってシンプルな解決法です。
過剰なモノを取り除く。自分の感覚に従って、捨てる・売る・譲る。
「さぁ、片付けをするぞ!」腕まくりして、大きなゴミ袋を抱えていざ!
ところがうまく進まないで途中挫折。
そのような経験は誰でもありますね。
どんな理由で進まず、挫折してしまったのか。
それは過剰なモノを手放していくなかで湧き上がるこんな思い、抵抗勢力ではありませんか?
「使えるモノを捨てるなんてもったいない!」
「もったいない」の落とし穴
いざモノを手放していこうと行動を起こそうとすると湧き上がってくる抵抗勢力「もったいない」
「まだ使えるモノを捨てるなんて!」
「高かったのに捨てるなんて!」
「食べられるモノを捨てるなんて!」
意を決した片付けが「もったいない」という思いで停滞してしまう。
私たちは社会教育の中でもモノを大切にすることを教えられてきました。
そう、使えるモノを捨てることは「もったいない」のです。まさしく正義の教えです。
しかしそれはモノから見た、モノを主役にした一面にしかすぎません。
ではひとつ質問を。
「私を主役にモノを捉えると?」
大切な命を育む癒す住空間。
疲れを癒し安心安全であるべき住空間。
家族が集う、幸せの住空間。
それがまだ使えるからとそこでくつろぐ私の存在は二の次にしてモノを主役に考えた結果、留まり、堆積させているとしたら。
住空間を閉塞感いっぱいにしているとしたら。
主役は私のはずなのに、住まいで大きな顔をしているのはモノ。
これが「もったいない」の落とし穴。
「もったいない」、この言葉をまずは私自身にそして私の大切な住空間に投げかけてみましょう。
「使わないモノで埋まっている住空間こそ、もったいない!」
このように考えてみませんか?
過剰に気づいたらまずは取り除くことから
自分にとって心地よい住居を実はどうでもいいモノで詰まらせていませんか?
人生、時間も空間も有限です。
「もったいない」の落とし穴にはまっていませんか?
モノは「使えるから」住まいにあるのではなく「私が使うから」そこにある、そんなモノたちに絞り込んでいきたいですね。
そして「私が使うモノ」「私が好きなモノ」そういった良好な関係のモノたちに囲まれたシンプルな暮らしが営めるようになりたいものですね。
(こばやし りえ/断捨離提唱者やましたひでこ公認 断捨離トレーナー)
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