伝え方次第で相手への伝わり方は大きく変わる!理想的な伝え方とは?
JIJICO / 2017年1月24日 9時0分
伝え方次第で相手への伝わり方は大きく変わる!理想的な伝え方とは?
コミュニケーションは伝わったことがすべて
あなたの言葉は相手の心に響いていますか。
日々の仕事やコミュニケーションの中で、わかってほしい思い、賛同してほしい考え、共有したい情報・・・伝えたいことがたくさんありますね。
そんなとき「あれも話した、これも伝えた、資料も渡したし・・・」と自分の中で項目にチェックを入れて、フィニッシュをしてしまっていないでしょうか。
それは「伝えたつもり」であって、「伝わった」とは言えません。
コミュニケーションは「伝わったことがすべて」、相手が受け止め、理解し、その結果、こちらが望む反応、行動を相手から引き出せて初めて、「伝わった」と言えるのです。
特に、職場での報告連絡相談や会議での発言、部下への指示などは、「お互いにわかりきったこと」と思い込み、誤解なく伝わる工夫をすることを忘れがちです。
どんなときにも話し手と聴き手が共通の土台に立って、同じ方向を向いていることが「伝わりやすさ」の第一条件です。
「どのような言葉を選べば伝わるか」に気持ちを注ぐことが大切
バタバタと余裕のなさそうな相手の背中に向かって、いきなり自分の言いたいことだけを一方的に言うのは、ドッジボール。
コミュニケーションはキャッチボールですから、受け止めてくれる相手の状況にも配慮して、たとえば「○○のことについて話をしたいんだけど、今、いいかな」のように、確認を取ります。
お互いが目的を理解し、落ち着いて話をする、聞ける状況を作るのです。
そのうえで、相手にしっかりと受け止めてもらい、話の目的を果たすためには、「どんな言葉を選べば伝わりやすいか」に気持ちを注ぎます。
特に相手に注意を与えるような場合は工夫が必要です。
その話をするのは、「ダメ出しをする」ことが目的ではなく、相手をともに働く仲間として尊重し、成長を期待してのことであるはずですから、その目的の部分も端折らずに伝えましょう。
「きみの仕事ぶりにはいつも感心している、○○は本当によくやってくれたと思う。ただ、今度のプロジェクトはより仕事の精度が求められる。そこで1点、私が気になっていることを伝えておきたいと思う」
プラスのメッセージを伝えてから、核心に入ることで必要以上に相手を警戒させず、素直に話に耳を傾けてもらえます。
「私としては作業の報告をもう少しこまめにしてもらえないかと思っている。私が進捗状況を把握していることで、しかるべきタイミングにアドバイスをすることもできるし、きみの他の仕事量の調整をすることもできる。どうだろう」
「私は~」と自分を主語にする「I(アイ)」メッセージを心がけると、相手を責め立てる口調にならず、冷静に話せます。
相手の反応を確認しながら、相手にも発言ができるように「間(ま)」を取りながら話しましょう。
そして、この話を通じて「何を理解してもらいたいのか」、「どうなってほしいのか」というゴールを共有して締めくくります。
「チームとして、お互いを信頼し合って気持ち良く仕事をしていこう。きみからも、何か意見があったら聞かせてもらえるかな」
このように、相手に伝わりやすい状況のもとで、伝えたいことが伝わるよう言葉を選びながら相手とのコミュニケーションをしていくことがとても重要なのです。
最後に、大正時代の童謡詩人・金子みすゞの詩「こだまでしょうか」の一節です。
「遊ぼうっていうと、遊ぼうっていう。ばかっていうと、ばかっていう・・・・(中略)そうして、あとで さみしくなって、ごめんねっていうと、ごめんねっていう。こだまでしょうか、いいえ、誰でも」。
自分が発する言葉次第で相手から返ってくる言葉や反応は変わってくるものです。
(川邊 暁美/話し方講師)
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