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高齢者の運転事故を減らすためにできることは?

JIJICO / 2017年9月27日 11時50分

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高齢者の運転事故を減らすためにできることは?

高齢者による運転事故が増加し、社会問題に

高齢者による運転事故が相次いでいます。運動能力や判断力の低下、さらには認知症などが原因といわれますが、運転免許の自主返納は浸透せず、繰り返される悲劇を防ぐ有効な打開策は見出せていません。

高齢者の方々の運転理由の多くは、運転が不安な状況であっても車で移動しなければ生活が成り立たないとのことのようです。確かに地域の過疎化や核家族化によって高齢者単身、高齢者同居世帯には、移動手段がなければ生活することができない状況となっています。それでは、運転能力が低下する高齢者が運転をしないで生活ができる社会は実現するのでしょうか?

地域の様々な取り組み

高齢者の運転事故を防ぐために地域で様々な取り組みが実施されています。

住民が安価で運転する仕組み

公共交通機関が不十分な地域で住民が道路交通法に基づく制度を活用して運転する仕組み(有料)が実施されています。NPO法人や地域の社会福祉協議会が主体となり、自治体からの補助を受けて運営がなされており、地元の高齢者や障害者の生活に欠かせないサービスとなっています。

買い物支援のバス運行

地域の自治会と高齢者施設が協力し、その自治会に属する住民のためのサービスとして、高齢者施設の運営法人が主体となって「買い物支援バス」を運営しています。この高齢者施設は、地域の自治会に加入されており、自治会と施設が一体となって、高齢者の生活を支える仕組みとなっています。

介護保険の総合事業を活用して移動支援

新しく取り組まれた介護保険の総合事業(要支援者に対する生活支援、介護予防)を活用して、地域の様々なサービスを利用するための移動支援をNPO法人が主体となって実施されています。しかし、運営費の一部を自治体が負担し、運転手はボランティアが担っていますが、この運転手の不足と高齢化が課題となっているようです。

高齢者の運転事故を減らすためには?

車無しでは生活ができないと言われる地域では、地域に合わせた様々な取り組みが実施されています。また、高齢者が自ら運転を控えるためには、車無しでの生活ができる地域サービスの実現が不可欠となります。その実現のためにも、各地域のサービスが成果を出し、全国に広がることで高齢者がいつまでも住み慣れた地域で生活ができるのです。

しかしながら、サービスを支える運転手の中心も60代、70代のシニア層になると考えられますが、その方々の支援なしでは、成り立ちません。そのためにも、各自治体が地域の現状を踏まえて公的補助の充実を図るべきかと思います。

ご家族に高齢者の運転者がいる場合にできること

家族の中にご高齢の運転者がいる場合にも、やはり心配が尽きないかと思います。地域のサービスが充実することを期待したいものの、悠長に待つことも難しいのが現状です。まずは、高齢者が運転する以外の代替策がないか家族で話し合いましょう。

また、ご家族やご本人が運転に対して不安を感じている場合は、運転免許試験場・センターには運転適性相談窓口が設置されています。また、お近くの警察署でも相談を受け付けています。一度相談してみることをお勧めします。

(松本 孝一/介護事業コンサルタント)

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