中学生の「国語」「数学」「英語」は好きも嫌いも紙一重
JIJICO / 2018年4月18日 7時30分
中学生の「国語」「数学」「英語」は好きも嫌いも紙一重
好かれもするし嫌われもする「数学」「英語」「国語」の3科目
学研の中学生白書Web版「中学生の日常生活・学習に関する調査」(各学年男女100人ずつ計600人対象、保護者付き添いのもと回答)の結果が3月末に発表されました。好きな教科の上位3つは「数学」「英語」「国語」そして、嫌いな教科の上位3つが「数学」「国語」「英語」でした。どちらとも同じ3科目がランキングしていました。
また、『勉強でわからないときどうしているのか』については「学校や塾の先生に聞く」が63.5%で最多となりました。さらに、「保護者に聞く」が49.5%、「友達に聞く」が27.3%と続いています。逆にわからないことを「放置」「特別何もしない」は全体で7.7%となっており、その中でも中2男子は18%とかなり高くなっています。この中2男子の数値は、中2女子4%の4.5倍とかなり開きのある結果です。
最初からひとつひとつ理解して積み上げていくので基礎が重要
勉強がわからないときのコミュニケーションの相手は、中2を境に変化しています。女子は中1と比べ「先生に聞く」が増加しているものの、男子は「保護者に聞く」「友達に聞く」ともに大きく減少しているのです。思春期ゆえの恥ずかしさが勝ってしまうのもわかる気がします。
「英語」も「数学」も最初からひとつひとつ理解して、積み上げていかなければなりません。そのひとつひとつがしっかりしていることで、わからないところが「わかる」に変わるのです。一度そのリズムが出来てしまえば、『好き』まっしぐらになりやすいとも言えますが、同様にその逆も言えるのです。いかにひとつひとつの基礎を大切に消化できるかにかかっているのです。
例えば、「英語」で『三単現のs』は一見簡単なように思えますが、一度こういった文法でつまずいて嫌になってしまうと、そのまま誰に聞くこともなく学ぶモチベーションも下がり、ずるずると置いてきぼりになってしまうことは少なからずあるはずです。
つまずきそうなときにしっかりと聞いて理解できる環境、積極性はこういった科目を嫌いにならないために非常に重要です。
「わかるの3大法則」をしっかり守って学力の基礎ができる
ちょっとしたことがきっかけで『嫌い』は『好き』になるのです。一つ『好き』になることで他の科目も『好き』になることはよくあります。特に「英語」「数学」「国語」は共通点も多く、オセロのようにおもしろいように様変わりしていく中学生を何十年と見てきました。
筋道を立てて思考する論理的思考力や暗記力が養われることで、この3つの科目の勘どころが身につくのです。例えば「英語」で単語を学べば「暗記力」がつく。「数学」では計算力と思考力。「国語」で読解力と漢字力が身につきます。
基礎学力の積み上げにとって最も簡単で、かつシンプルな理論があります。
わかるところから始める わかるまで先に進まない わかるまで繰り返すこれを「わかるの3大法則」と言います。
当たり前のことなのですが、この法則をしっかり守って学ぶことで、学力の基礎が身に付いてきます。ただ、中学生の年頃は周りを気にし過ぎたり、ちょっとしたことで取り残されることが誰にだって起こり得ます。画一的な横並びの集団教育には限界があります。
もちろん学校で、きめ細かな配慮を行い、それぞれのペースで学べるのは理想的ですが、本人の努力だけではどうしようもないことも多いはずです。
そこで最近のITを駆使した教材をおすすめします。楽しく学べるゲーミフィケーションを取り入れた「自立型学習教材」を取り入れることは、子供たちにとっても受け入れやすく、長続きのするマイペース学習ではないでしょうか。
(田中 正徳/次世代教育プランナー)
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