公的制度で十分かも…「その医療保険、がん保険は本当にいる?」

WEB女性自身 / 2019年2月20日 11時0分

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保険会社はとにかく不安をあおって、不要な保険に勧誘しがち。為替リスクがあったり、そもそも手数料が高く設定されていたり、公的な制度で十分なことも。大事な虎の子、奪われないで!

「『2人に1人はがんになる時代です』と言われると不安のあまり、医療保険やがん保険に入りたくなります。さらに、『預金ではお金が増えません』と言われ、老後資金を準備するため、終身保険などに入る人もいます。長生きリスク、認知症などあらゆる“不安”をかきたてられて、営業マンに勧められるまま、たくさんの保険に加入し、1カ月で何万円も費やしている人を見かけます。老後が長くなるこれからの時代、なるべく早いうちに『本当に必要な保険』を見極める必要があります」

そうアドバイスするのは、『「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由』(青春新書プレイブックス)の著者で「保険相談室」代表の後田亨さん。すべての保険が「ムダ」というわけではない。たとえば、自転車の賠償責任保険や、火災に備える保険など、巨額のお金が必要になるケースには保険が役立つという。

「子どもが大学を卒業するまでといった一定期間の死亡に備える『定期保険』、病気で長期間仕事ができなかったときに備える『就業不能保険』、または相続対策のために加入する『終身保険』などは、検討に値する保険といえますが、ほかの保険はどうしても必要とは思えません」(後田さん・以下同)

必要性が疑われる保険に保険料を支払い続けるよりも、貯蓄も含めて、有効なお金の使い道を選んだほうがいいという。

「子どもが独立する前であれば、生活費や学費がかかりますので、公的な遺族年金の不足分を死亡保険金でまかなう、という方法もありますが、すでに独立していれば、妻の生活費だけ考えればいいので、保険は必要ないでしょう。まずは受け取れる遺族年金がいくらになるか計算すること」

遺族は受け取る死亡保険金は、一定額、非課税になるので、終身保険は相続対策には有効だが、葬式を挙げる程度の死亡保険金であれば、中途解約時にお金が減るリスクなどもあるので、現金で持っていてもいいという。

■“2人に1人はがんになる”と病気への不安をあおる言葉に注意

入院一時金、入院・手術給付金などが受け取れる「医療保険」も不要だという。加入が義務づけられている健康保険によって、治療費に何十万円、何百万円とかかっても、治療費の自己負担額3割の上限を超えたら、超過分が払い戻される「高額療養費制度」が使える。平均的な所得の世帯で1カ月100万円の医療費がかかったとしても、自己負担分は約9万円で済む。

「最近は入院期間が短くなってきているので、入院給付金が受け取れるタイプの医療保険に加入しても、保険を請求する機会が減ってきています。また、『2人に1人はがんになる時代』と、がんへの不安をあおって、『がん保険』への加入も勧められますが、そもそも2人に1人ががんにかかるのは、男女ともに80歳以降からなのです。しかも、高額療養費制度はがん治療にも適用されます。複数の保険会社の調査や医療関係者の情報では、一般的な費用負担は50万円程度のことが多いです」

最近は、「65歳以上の5人に1人は認知症になる」などと認知症へのリスクに備える「介護・認知症保険」が登場している。認知症と診断されたら一時金がもらえる、年額60万円など年金で受け取れるタイプがあるが、50代以降で加入すると保険料が高くつく。また、現在50歳の人が加入したとすると、認知症になって一時金が受け取れるのは30年ぐらい先の話なので、お金の価値も変わり、医療も進歩している可能性がある。

加入後の健康状態で保険料が再計算されたり、還付金が受け取れたりする「健康増進型」の医療保険もあるが、健康増進のための努力は保険契約に縛られなくてもいいはずだ。

それでも医療保険に入りたいという人には、保険料が掛け捨ての「都道府県民共済」がある。

「『入院保障2型』では、月々2,000円の掛金で、1日1万円の入院給付金があります。剰余金は『割戻金』として、例年30%くらい、加入者に還付されていますから、実質的な掛金は月1,400円程度で済みます。老後までの期間、共済で負担を抑え、その後は健康保険を利用するのが一番と考えても大丈夫です」

公的保険や公的年金など、将来受け取れるお金を計算してみると、それを補う預貯金があれば十分だということがわかる。さまざまな“不安”をあおる言葉に気をつけて!

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