介護リスクを遠ざける「関節トレーニング」、腰と膝の基礎トレ

WEB女性自身 / 2019年2月20日 16時0分

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いつまでも丈夫な足腰を維持するためにも大切な筋トレ。そのポイントは、トレーニングによって“関節が正しく動くこと”をちゃんと意識して行うことなのです――。

「膝や腰の慢性的な痛みは、関節や筋肉の生活習慣病とも言えます。正しい姿勢で歩ける状態を維持するためには、これらを正しく鍛えることが大切です」

そう話すのは、理学療法士の笹川大瑛さん。笹川さんは“予約の取れない理学療法士”として人気で、健康に関する講座を開けば毎回満員になるほど。評判を呼んでいるのが、笹川さんが独自に開発した「関節トレーニング」(通称「関トレ」)。関トレが目指すのは、「関節を守る筋肉を鍛える」ことだ。

「人間の体は、どの関節も2つ以上の筋肉で支えられています。しかし、いずれか一方の筋肉をよく使うことからバランスが崩れて関節に負担がかかり、姿勢の悪化や、コリや痛みの原因になってしまうのです」(笹川さん・以下同)

背中が丸まったり、歩くと膝に痛みが生じるのは、弱くなった筋肉をもうひとつの筋肉がサポートしているためについた“体のクセ”のあらわれだという。

「とはいえ、いきなり筋肉をつけようと筋トレをしても、適切に筋肉を鍛えなければ効果は望めません。筋肉には鍛えるべき順番があるのです。関トレでは、インナーマッスルと呼ばれる体の深部にある筋肉をまず鍛えます。深部の筋肉がつくと、それを支えているまわりの筋肉も自然と使われ、正しい動作ができるようになり、全体の筋力が底上げされるのです」

そこで今回は、読者世代を悩ませる腰痛、膝痛の解消にも効果的なエクササイズを笹川さんに紹介してもらった。

腰や膝を支える筋肉には、(1)腸腰筋、(2)多裂筋・腹横筋、(3)内転筋、(4)内側ハムストリングスがある。腸腰筋は多裂筋・腹横筋と一緒に股関節を、内側ハムストリングスは内転筋と一緒に膝関節をそれぞれ支えている。

腰痛改善のためには、股関節を安定させることが重要となるため、腸腰筋と多裂筋・腹横筋の2つを鍛える。これらが鍛えられると、座骨神経痛、変形性股関節症などが改善され、ぎっくり腰や脊柱管狭窄症の予防にもなる。さらに、骨盤底筋も鍛えられることで、尿もれ予防にもつながるそうだ。

【腸腰筋のトレーニング】

腸腰筋は骨盤まわりの筋肉。膝を上に持ち上げるときにはたらく。

1)足の裏を合わせて座る。太ももとすねの骨で正方形を作り、背筋を伸ばす。かかととお尻は50センチくらい離す。

2)背筋を伸ばした状態から、胸がかかとに近づくように腰から上半身を折りたたむように前傾させていく(おへそを前に出していくイメージ)。力強く前傾した状態を10秒キープ。10秒キープ×3~5セット。

NG:かかとの位置とお尻が近い。腰が曲がっている。腕で上半身を引っ張っている。

【多裂筋・腹横筋のトレーニング】

多裂筋=脊柱の骨に直接ついている筋肉。腹横筋=腰回りをコルセットのように包む筋肉。いずれも姿勢保持のためにはたらく。

1)体の左側を床につけ、両足を伸ばして横になる。右手を伸ばして手のひらを上に向ける(手のひらは外回りで天井に向ける)。右足を伸ばしたまま、右足のつま先を床に向けて、股関節を内側にひねるようにする。そのまま右足をやや後方に伸ばす。

2)胸を張り、骨盤の右側を頭のほうへ引き上げるようにして右足を上げる。骨盤と脇が近づくように骨盤を持ち上げ、10秒間キープ。反対側も同様に。

NG:体がくの字に曲がっている。うつぶせになっている。膝が曲がっている。

膝痛は、膝の軟骨がすり減るため起こるという考え方が一般的だが、笹川さんは、膝関節を安定させる筋力の低下が原因だと考える。その対策として、内転筋と内側ハムストリングスを鍛えることが肝心だ。

【内転筋のトレーニング】

内定筋は内ももの筋肉。足を閉じるときにはたらく。

1)あおむけになり、右足のつま先を親指が床につくぐらい内側に倒す。

2)右手を横に伸ばして肘を床につけ、お尻の右側を浮かせた状態で10秒間キープ。反対側も同様に。

NG:胸だけが上がって腰が浮いていない。肘が床から離れている。

【内側ハムストリングスのトレーニング】

内側ハムストリングス=もも裏の筋肉。膝を曲げるときにはたらく。

1)両足を開いてイスに座り、右足のつま先を前へ向ける。

2)右膝が上がらないように、ふくらはぎとももの裏がくっつくように膝を曲げ、10秒キープ。反対側も同様に。10秒キープ×3~5セット。

NG:膝が上がっている。

それぞれのエクササイズは、動きこそ地味だが、意外にキツく、じんわりと効いてくる感じがする。

「関トレは、起床後や就寝前など、決まった時間に継続して行うことが何より大切です。何歳の人でも、正しく実践していけば、体の不調の改善がみられます。いくつになっても、イキイキと動ける体を目指しましょう!」

要介護になるリスク軽減のためにもトライしてみよう。

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