非常食はスーパーに!防災備蓄は“ローリングストック”で

WEB女性自身 / 2020年9月4日 11時0分

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非常食といえば、乾パンや缶詰などを大量にそろえなければいけないと思っていませんか? 実は「ふだんの食」が、そのまま「災害時の食」になるんですーー。

「9月1日は防災の日。コロナ禍で自粛生活を経験した今こそ、災害時に命を守る食の備蓄について考えてみませんか?」

そう語るのは、主婦の視点での防災対策を提唱する危機管理アドバイザーの国崎信江さん。

「非常食=特別な食ではありません。『ステイホーム』の際に、多めの食料をスーパーで買いましたよね? この“多めに買う習慣”はそのまま災害への備えになるんです」

日々のスーパーでの買い物が、そのまま非常食になると国崎さん。

「まず家に食材が何日分あるかを確認しましょう。冷蔵庫の中身を全部食べると3日分はありませんか? さらにお米や麺類、缶詰、レトルト食品など常温保存している家の中の食料すべてで7日分くらいになるのではないでしょうか?」

たしかに、今、家にある食料だけで10日分くらいはあるかもしれない。

「『非常食は10日分備蓄してください』というと、皆さん、難しそうな顔をされます。でも、毎日のスーパーの買い物で、すでに準備できているご家庭も多いんですよ」と国崎さん。

「日ごろから、食料を多く備えておき、それをふだん食べて消費しながら、買い足していくことで、一定の量の食料がいつも家に備蓄されているようにしましょう」

主婦で3人の子どもの母でもある国崎さんは、「家庭内流通備蓄」として、こう提唱した。この考え方は、現在「ローリングストック」と呼ばれ、広く普及している。

「アルファ米や缶パンなどのいわゆる“非常食”は、費用の面でも割高ですし、栄養の偏りや、賞味期限の管理も負担になります。一方、日ごろから食べるものを多めに買い、消費したら買い足す、という方法なら、賞味期限もこまめにチェックできますし、ふだんから栄養バランスに気を配れば、災害時の健康管理にもつながります。食べ慣れた味は、災害時のストレスを軽減する効果も。何より、特別なことをするのではなく、スーパーでの買い物という日常の中で、非常時への備えができるんです」

とはいえ、電気やガス、水道が止まる災害時は、ふだんどおりの食事、とはいかないのではーー?

「実はそうでもないんです。たとえば、『鍋』はカセットコンロさえあれば食べられます。具材の幅が広い鍋は、肉、魚、野菜、米、ゆでたパスタなど、なんでも入れられるので非常時の食に向いています。特におすすめは豆乳を使った鍋。豆乳は、常温保存ができるうえ、栄養満点です。わが家ではふだんから豆乳を使って鍋をしています。豆乳鍋は味に飽きたらカレー粉やトマト、キムチなどを入れてバリエーションを増やすこともできます」

豆乳だけでなく汁タイプの鍋のもとなら、災害時の調理用水の節水となるのでおすすめだという。また果物は「非常食の王様」とも。

「わが家ではふだんから1日3種類の果物を食べられるように用意しています。果物は水も火も使わずに水分と栄養が取れるうえ、甘味で気持ちもやすらぐ。バナナやみかんは、手でむいてすぐに食べられるのでおすすめです。また、果汁100%のチューチュー吸うアイスは、冷蔵庫が停電したときに、“食べられる保冷剤”になります」

冷凍保存しておき、自然解凍で食べられるものも災害時には助かるという。

「スーパーで特売の野菜を見つけたら多めに買って、ゆでてカットし、冷凍しておくといいでしょう。お肉も、カットして冷凍しておけば、包丁やまな板を使わずに調理できるのでふだんから便利です。ほかにもふだんのご飯を、多めに作り置きし、冷凍しておけば自然解凍するだけでそれがそのまま非常食になります」

災害時に食料を消費する順番にも気を付けたい。

「冷凍庫の食材は、扉をまったく開けなければ最大3日もつといわれています。なので、最初は冷蔵保存してあるものから食べましょう。なるべく扉を開けず、取り出すときもすぐ閉めるようにして、まずは肉や魚など生鮮食品、そして加工食品、自然に解凍される冷凍食品の順で。その後、常温保存の食材を食べるようにすれば貴重な食材のロスを最小限にできます」

災害時こそ「食の楽しみを忘れないこと」を心がけてほしい、と国崎さん。

「災害に見舞われたときに、自分を奮い立たせてくれるのは、ちょっとした“楽しみ”。被災地でボランティアを行う私の経験上、災害時の楽しみと癒しは、なんといっても『食』だと思います」

国崎家では、家族それぞれの好みの飲み物を、日ごろから箱買いしているという。

「災害時に、好きなものを食べたり飲んだりすることは、ストレス解消にもつながります。わが家では、私は豆乳、夫はトマトジュース、子どもはカルピスなどの飲みものと、お菓子を箱買いしています。子どもたちも、買うたびに『やった〜』と笑顔です。どうせ備蓄するなら、『大人買いだ!』と思えたほうがうれしいじゃないですか?(笑)」

「女性自身」2020年9月15日 掲載

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