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高齢“おひとりさま”でも賃貸で! 自治体による支援制度

WEB女性自身 / 2021年4月23日 11時0分

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ライフスタイルの変化に伴い、住まいは“一生賃貸派”という人が増加中だ。その流れに応じて、ぜひ活用したい公的サービスも広がりを見せているーー。

「いつまでも安心して暮らせる部屋を探したい」と考えるものの、連帯保証人が見つからない、または家主が「孤独死」を恐れて貸してくれないなど、シニアが賃貸住宅への入居を断られるケースは多い。国の統計でも、都内に住む65歳以上の世帯のうち約3割が賃貸で暮らしていて、“一生賃貸派”は増加の傾向にあるが、乗り越えなければならないのは、審査のハードルだ。

「現役で仕事をしている人や、子どもや親戚など身近な人が連帯保証人になってくれると審査は有利になります。年を取ると身内が自分より先に逝ってしまい、保証人になってくれる人がいなくなるケースも考えられます。もし連帯保証人が見つからない場合、高齢者住宅財団の『家賃債務保証』など、家賃の保証制度を利用するという方法があります」

そう解説するのは、シニアの住まいに詳しい、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん。高齢者住宅財団の「家賃債務保証」は、月額家賃の35%の保証料を支払うと、財団と提携している賃貸住宅を借りることができる。

「借りたい物件が見つかったら、『連帯保証人が立てられないので、高齢者住宅財団の家賃債務保証を利用したい』と、不動産会社に相談してみましょう。利用できる場合は、家主か不動産会社から財団に申し込むようになっています。利用者の年齢の上限はないので、高齢であることだけを理由に保証の引き受けを断られることはありません」(畠中さん・以下同)

高齢者住宅財団の家賃債務保証は、契約時、あるいは更新時のみ、保証料を支払う。そこで、東京23区をはじめ大都市圏を中心に、家賃の保証料を助成する制度や、見守りなどの支援策を導入する自治体が増えている。

■主な自治体による高齢者向けの居住支援

【北海道あんしん賃貸支援事業】北海道
官民連携で住まい探しが困難な高齢者などに、入居可能な賃貸住宅の情報提供を行うほか、入居後の見守りなども実施。

【帯広市地域優良賃貸住宅補助事業】北海道帯広市
市が認定した「地域優良賃貸住宅」に入居すると、家賃が2万円軽減される。

【高齢者民間賃貸住宅入居支援事業】東京都港区
民間住宅の紹介のほか、区と協定を締結している債務保証会社を紹介してくれるほか、入居費用の一部を助成。

【家賃等債務保証料助成】東京都新宿区
一定の条件を満たすと、保証料の一部を最長10年助成。



【中野区あんしんすまいパック】東京都中野区
初回登録料1万1,000円〜、月額1,650円〜で週2回の安否確認と死後、葬儀費用や部屋の現状回復費用など100万円まで補償。

【お部屋探しサポート】東京都世田谷区
60歳以上の高齢者は「住まいサポートセンター」を通して、空き室情報を入手できる。見守り支援も受けられる。

【高齢者等入居支援事業】東京都杉並区
一定の条件を満たすと、保証料の一部を助成。

【高齢者住宅あっ旋】東京都品川区
民間賃貸住宅をあっせんし、保証人が見つからないときは家賃等債務保証制度を利用できる。礼金の一部の助成も。

【高齢者等家賃等債務保証制度】東京都台東区、墨田区
一定の条件を満たすと、初回保証料2分の1(上限2万円)を助成。

【民間賃貸住宅入居支援事業】東京都荒川区
区と協定を結んだ保証会社と協力して賃貸住宅への入居を支援する。

【住宅セーフティネット制度】東京都足立区
住まい探しが困難な高齢者などに向けて空き室情報を提供する。保証料の一部の助成も。

【京都市すこやか住宅ネット】京都府京都市
高齢であることを理由に入居を拒まない賃貸住宅を確保。社会福祉法人のスタッフが週に一度程度、見守りを実施。

【神戸すまいのあんしん入居制度】兵庫県神戸市
終身で賃貸借契約上の入居者の連帯保証人になるほか、安否確認や死後、葬儀や家財の片付けを行う。

【住まいサポートふくおか】福岡県福岡市
民間賃貸住宅に入居したい人に、物件情報や生活支援サービスを提供する。

畠中さんは、賃貸派シニアが住まいを選ぶ際には“介護”のほかに“医療”や“看取り”もポイントになると話す。

「終末期に近づくにつれて、介護だけでなく、医療依存度が高くなり、結果としてさらに住み替えが必要となるケースが出てきます。年を取ってから何回も引っ越しをするのはお金もかかるうえ、体力的にも消費しますから、介護や看取りを想定しながら、自分に合った居住環境なのかをよく確認することが大事です」

“おひとりさま”向けに手厚いフォローをするのは、東京都中野区。’19年にスタートした「あんしんすまいパック」は、これから民間の賃貸住宅に住み替える予定の人、すでに住んでいる人が対象。1万1,000円〜の初回登録料、月額利用料1,650円〜を支払うことで、週2回の安否確認、亡くなった後の住宅の現状回復、遺品整理、葬儀の費用を100万円まで補償してくれる。区に申請すると、区から協力する不動産店に依頼して、物件は区が紹介してくれるシステムだ。

京都市居住支援協議会が手がける「京都市すこやか住宅ネット」では、高齢であることを理由に入居を拒まない賃貸住宅「すこやか賃貸住宅」を登録し、ネットから検索することができる。連帯保証人を立てられない人向けに「家賃債務保証制度」を整備。入居後は、社会福祉法人のスタッフによる週に一度程度の見守りを受けられる。

福岡市居住支援協議会の「住まいサポートふくおか」は、住まい探しから、入居後の見守りや緊急時対応などの生活支援サービスについて、社会福祉協議会を通して情報提供する。

このように探していくと、自治体にはきめ細やかなサービスが整備されていることが多々ある。住まい探しの際には、転居先にどんな支援があるのか、チェックするところからスタートしよう。

「女性自身」2021年5月4日号 掲載

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