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海外では薬に使われる!薬剤師が教えるハーブの意外な効用

WEB女性自身 / 2021年7月9日 6時0分

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「ハーブというと、美容やリラクゼーションに使うもの……そんなイメージがありませんか? しかし、西洋ではハーブは薬としても使われています。古くから、病気になると身の回りのハーブで自らを癒してきた歴史があり、現在でもドイツやイギリスでは、薬局に処方用のドライハーブが並び、多くの人に愛用されているのです」

そう語るのは保健医療学の博士で、薬剤師の酒井美佐子さん。水戸中央病院で医療技術部部長として勤務する酒井さんは、カナダとアメリカの大学で学んだ医療用ハーブの知見をもとに、ハーブを取り入れた自然療法を行ってきた。

香りを嗅いだり、お茶を飲んだりすることでリラックスはできそうだが、そもそも不調を改善する効果はあるのだろうか……?

「現在使われている医薬品の4分の1は、ハーブに由来するといわれています。紀元前5世紀には、医学・薬学の祖であるヒポクラテスによって、およそ400種類のハーブを煮出した汁が医療に使われていたとの記録も。19世紀になるとハーブから特定の成分を取り出したものが、さまざまな医薬品に応用されるようになりました」

たとえば鎮痛剤として使われるアスピリンは、1899年にセイヨウシロヤナギから抽出されたサリシンを元に合成したもの。

「実際に海外では、現在もハーブが医薬品として用いられています。ドイツでは、日本の厚生労働省にあたるドイツ連邦保健庁の専門委員会であるコミッションEが、医薬品としてハーブを利用する場合の安全性と効果を評価。ハーブを医薬品として承認しています」

そこで、酒井さんに比較的入手しやすく、かつ、不調改善の効果が期待できるハーブを紹介してもらった。これらのハーブは、デパートなどに入るハーブ専門店や、輸入食品店などで購入することができる。



■薬の原材料に使われるハーブのお茶

《「チェストベリー」ホルモンの分泌を調節 》

【効用】生理痛、PMS、更年期障害

【禁忌・注意点】妊婦や子ども、ホルモン感受性がんの人、パーキンソン病、統合失調症の人の使用は避ける

黄体形成ホルモンの分泌バランスに作用し、古くから月経不順、月経前症候群(PMS)、生理痛、高プロラクチン血症、更年期症状、不妊症など婦人科疾患に用いられてきた。乾燥エキス含有の一般医薬品「プレフェミン」(日本では要指導医薬品)も発売されている。

《「パッションフラワー」緊張や不眠を緩和する 》

【効用】不眠、神経緊張、ストレス性高血圧

【禁忌・注意点】妊娠中は使用を避ける。抗うつ剤との併用は避ける。車の運転や機械の操縦前の使用には注意が必要

古くから過度な緊張や不眠の症状に効果があるとされ、小児や高齢者にも安心して使える精神安定ハーブ。ストレスや緊張で動悸がするとき、一時的に血圧が高くなってしまったときにもよい。第2類医薬品「イララックa」(小林製薬)、「パンセダン」(佐藤製薬)にも使われている。ハーブティーは、多少の苦味があるもののクセのないまろやかな味。



■薬のように飲まれるお茶

《「エルダーフラワー」風邪のひきはじめ 》

【効用】風邪の初期症状や鼻水

【禁忌・注意点】特になし

ヨーロッパや北米に自生し、伝統医療として風邪や発熱などに使用されてきた。風邪のひき始めにハーブティーにして飲むことで、鼻水などを和らげる効果があることが知られている。ポリフェノールの一種であるフラボノイドを多く含む。果実のエキスはインフルエンザウイルスに対する効果が報告されており、コミッションEでは風邪に対する使用が承認されている。さらに、近年では、花粉症にも効果があるといわれている。

《「セントジョーンズワート」抗うつ剤と同等効果との報告も 》

【効用】神経疲労、うつ、季節性感情障害

【禁忌・注意点】薬剤との併用は特に注意が必要。抗うつ薬、強心薬、免疫抑制薬、脂質異常用治療薬、経口避妊薬などとの併用は避ける。妊婦の使用も避ける

伝統的に疲労、倦怠感、うつに用いられてきた。セロトニンの分泌量を増やし、抑うつや疲労感の解消に効果的。含有するヒペリシン・ハイパーフォリンに抗うつ効果があると考えられている。軽度および中等度のうつ病に対して、標準的な抗うつ剤と同程度の効果を有するという研究結果も存在。コミッションEでは、抽出物はおそらく抑うつに有効としている。



■ハーブの使用には注意が必要。副作用が出る場合も……

ハーブには効能がある一方で、使用には注意が必要だという。

「たとえば、パッションフラワーは抗うつ剤と相互作用があり、薬が効きすぎてしまうことがあります。セントジョーンズワートは、併用する薬の種類によっては、その薬の効果を弱めることが。医薬品の添付文書の併用注意欄に『セイヨウオトギリソウ含有食品』と記載されている場合、これはセントジョーンズワートのことを指していますので、併用は避けてください」
持病があり薬を服用している人や、妊娠中や授乳中の人は、医師に相談したり、「医薬基盤・健康・栄養研究所」のホームページにある〈「健康食品」の安全性・有効性情報〉で確認したりするなどの注意が必要だ。

また、ネットでは薬効がうたわれているハーブの錠剤・サプリメントも販売されているが、使用は避けたほうがよいという。

「錠剤やサプリメントは、効き目が強いものが多く、副作用が起きる可能性が高まります。専門的な知識のない人が使用するのは危険です」

まずはハーブティーで、自分の体調に合わせたハーブ生活をスタートしてみよう!

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