秘密保護法で「結婚や就職で差別が起こりうる」識者の警鐘

WEB女性自身 / 2013年12月26日 7時0分

’13年12月13日に公布された特定秘密保護法。この法律では、秘密を扱う人物が情報を漏らす恐れがないかのチェックを義務づける、としており、その名を「適正評価」という。内容について、ジャーナリストの大谷昭宏氏が解説する。
 
「その内容は、きわめて差別的といえます。その人に秘密を取り扱う資格があるかどうか、家族も含めて国籍、犯罪歴、借金があるかどうか、飲酒の量まで調べられます。公務員だけではありません。納入業者やエンジニアなど、関連する民間の業者、そしてその家族もこれからは対象になります」
 
適正評価の事項は、ほかにも薬物の濫用歴や精神疾患など、本人のプライバシーにかかわるものばかり。対象となる数は、公務員だけでも6万4千人に上るとされている。さらにその家族、取引業者、取引業者の家族……となると、膨大な数の個人情報が、国によって握られることになってしまう。
 
「公務員だけでなく、納入業者や通信会社などの人も、そういった国の方とは結婚できないということが出てくるでしょう。結婚の自由が奪われる、ということです。処罰の対象が、業務により秘密を知りえた者も含まれるというのは、基本的人権の侵害につながるとも考えられます」(ひめしゃら法律事務所・藤原真由美弁護士)
 
また、就職活動の現場でも、その人の家庭環境次第で、内定が取り消されたり、エントリーシートを出しても受理されなかったり、といった差別が起こるのではないかとの声もある。そしてもうひとつ、大きな問題とされているのは「適正評価」の内容や結果について、国がいくらでも解釈を変えられるというところだ。
 
’13年11月、自民党の石破幹事長は、国会周辺で行われているデモについて、自身のブログで感想を述べた。その内容は「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」というもの。デモに参加する人間は、テロリストと同じだ、と断じたのだ(その後、批判により訂正)。
 
特定秘密保護法「適正評価」事項の筆頭に「テロ活動等との関係」というものがある。ということは、デモに参加した人はすべて、テロ行為に加担した危険人物になってしまうということだ。今後、このように何でもテロリストと結びつけるような世の中がやってくるのでは、と、大谷氏は危惧する。
 

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