セックスレスで悩んだ時に、絶対にしてはいけないこと/内田春菊

女子SPA! / 2019年6月17日 15時46分

 恋人・夫婦間のコミュニケーションの1つにも関わらず、日本ではセックスレスに悩む男女がとても多いのが現状です。解決策はあるのか、それとも諦めるべきなのか…。

 以前、女子SPA!でのインタビューで、恋愛をやめた経緯の中で恋人とのセックスレスにも触れた内田春菊さんに読み解いてもらいました。(以下、内田春菊さんの寄稿です)

◆全てがなかなかややこしい

 セックスレスは相手を変えなきゃ治らない。いや、相手を変えて解決しても治ったとは言えませんね……。まずは気づいて相手と話し合い、決断、引継ぎ、全てがなかなかややこしい。

 私自身はしたくなくなったら別れたい方なので、セックスレスのままで付き合おうとするセンスは理解できない。なので女性がしたくなくなっているカップルについては悪いけど何も考えがありません。

 さらに、

「もうなくていいよ、家族(あるいはパートナー)活動のみで!!」

 で落ち着いちゃう人たちもいるようです。日本女性は閉経あたりでレスを完全に諦めるらしいという統計を見たことも。

 もちろん若くて子どもが欲しいというような状況だったら早く別れた方がいいと思うけど、当初は「この相手と子を」と思っていたわけですから、切り替えも大変かもしれない。

◆レスのままずるずる付き合って、時間を無駄にした

 私の少ない男性経験の中で、セックスレスは最初の結婚(20歳)と最後のBFの二回。つらいものですね~。ハラスメントと言っていいと思います。一度目の結婚相手は私を奴隷扱いしていたDV夫で、私はお金を借りて1年8ヶ月目で家出、離婚届け書いてったけど提出まで1年かかった。通報&警官発動歴もあるので面白いけど極端なので、最後のBFの話の方が役に立つかもしれません(1回目の夫の話は「あたしが海に還るまで」という小説参照)。

 そちらはだんだんレスになってなんだかんだ言い訳しだし、最後には、

「内田さん、まだしたいんですか? うちの母なんてその年ではもう絶対にしてなかったですけど」

 とまで言いました。ええ、言いました。

 何故私を自分の母と比較するのか。

 たぶん理由はひとつ。

「恋人でいるのはやめてお母さんになって欲しい」

 からです。馬鹿にしてますね。

 私は自分の子ども以外のお母さんになる気はさらさらないので、じゃあ別れましょう、と言うと頑張ってするのでズルズルと付き合いが延びてしまっていた。2年くらいそんなことやってた気がします。完全に時間の無駄ですが、もうその頃から次に好きな人が出現しなかったので、恋愛もういいや感が高まって来ていたのかも(現在、恋愛はやめてしまっています)。

 でなければ自覚症状はなかったが、がんだったので、そんな元気がなくなっていたのかな? 最後に来た、「もう男と女になれません」というメールを見た時の解放感!! 任期満了に付き終了めでたい!! ああ、スッキリ!!

 その後がんが寛解し、三年経った今も恋愛する気は起こりませんが、がんとの関係はよくわからないし、年齢などという個人差の大きいものを加えるとますますわからなくなるので置いといて、もっと汎用性のある方向に考えてみたいと思います。

◆しない男の言い訳に腹が立ってきた!

 他の国よりも日本では、男がパートナーとセックスしなくなることに(というかおしなべて男の悪い傾向全てに)とても寛容な気がする。前も同じようなこと書いたけど、女のせいにしようと(性欲強すぎとか、あるいは性欲があることすら責めようと)している。忙しくて疲れてるのに思いやりが足りないとかさ。くそ、腹が立ってきた。

 まだまだ怒りが湧いて来て冷静に考えるのが難しいのですが、セックスは一般的に男が上機嫌でないと出来ない(勃起に至らない)ので、レスになるのは、その相手とじゃいい気になれない、面目が保てない、勝った気になれない、などが理由じゃないかと思います。

 私ががん治療中に何回か誘われたりしたことを、「内田さんたらがんでも誘われるんですね」と言った人がいたけどそれは全く逆で、弱っている女が大好きな男は多いと思うんですよ。

「そんな、わたくしそのような気にはとてもなれませんわ…」

「まあまあ、俺が思い出させてやるぜ」

「やめて……いけませんわ……ああ」

 みたいな(未亡人萌えなどもそう)。

 とにかくその人の持つファンタジーはそれぞれなので、向こうが何に萎えているのかわからない。

 女が働き出して自分より稼いでいるとか褒められているとか、またはどうも性体験が自分よりありそうだとか、そういう風にまとめたいものですが、この価値観の多様化といいますか、恋は虹色と言いますか、もしかしたら自分の彼女に対戦型テトリスに負けたから萎える場合もあれば燃える場合もあるかもしれないじゃないですか。

◆絶対にしてはいけないのは「自分を責める」こと

 多分男本人も気づいてなくて、自覚すらなく山と言い訳してるんですよきっと!

 なので、

「これはすれ違いだしたかも?」

 と思ったら相手を変える準備を始めるしか方法はありません。

 他に相手がいたとしてもセックスする人はするので、

「私にはしなかったのにあの女とは」

 なんて考えるのは無駄です。勝ち負けの問題でもよそでしてるかどうかでもなく、

「私としないのが嫌」

 に集中して考えた方がいいと思う。そしてなによりも自分のせいにするのが一番体に悪いです。

 結婚してる場合浮気だったら法的措置を取るのもまた一興ですが、自分を責めるのだけはやめましょう!!(大声)

 私は某モトカレが韓流風俗に行ってるのがわかったとき、

「それがあなたにとって大切なことなら私も他に相手を作ります」

 と言ってみましたが、もし結婚相手だったらもっと違う言い方をしたと思います。

 せっかく付き合ったのにとか、せっかく結婚したのにという考えもどうなんだろう。この辺個人差があるんでしょうね。育ってきた家庭の形や親族とのあり方とか? 私には謎なので、想像ですが……。

 人生短いのだからヘタな言い訳なんて聞いてないで、なんとか早めに別れて次行かないと、本人たち目線からだけ美しい「共依存カップル」が出来上がって終了となってしまいますよ。あー今回熱くなってちょっと書き過ぎましたわ。

<文&イラスト/内田春菊>

【内田春菊】

漫画家、小説家、俳優、歌手。1984年漫画家デビュー。1994年『私たちは繁殖している』『ファザーファッカー』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。最近では自身の大腸がん・人工肛門の日々を描いた『がんまんが』『すとまんが』で大きな反響を集める。『ファザーファッカー』を実母の目線で描いた『ダンシング・マザー』を2018年に発表。

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