性格が合わない彼と「ハイスペだから別れたくない」32歳女性の胸のうち

女子SPA! / 2020年8月23日 15時47分

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 彼氏と性格が合わない。一緒にいて楽しくない――恋人に違和感を持ちながら、「だけど他にいい人もいないし」なんて、微妙な恋愛をズルズル続けていませんか?

 いきなり独り身になるのは勇気のいることですし、「◯年も付き合ったんだから、絶対結婚しなきゃ!」なんて、かけた時間そのものに執着してしまうことも。けれど、それは意味のあることでしょうか。本当はもうダメだと分かっていながら関係を続けるのは、さらなる時間の損失を産むだけかもしれません。

◆「私にはもったいないハイスペ彼氏なんです」

 宇山加代さん(仮名・32歳)も、そんな「ズルズル恋愛」を3年間もの間断ち切ることができなかったといいます。

「ついこの間まで、3年付き合った彼氏と同棲していました。私にはもったいないくらいのスペックを持っている人でした。Sラン大出身で、大手IT企業で働く、東京出身のシティボーイ。年収は1000万円を超えていました。飛び抜けたイケメンではなかったけれど、スタイルが良いから洋服はなんでも着こなせて、楽器が弾けたりパソコンが作れたりという器用な特技も持った人でした。

 マッチングアプリで出会ってすぐ『一目惚れした』と告白されて……アプリがなければ一生知り合うことはなかったようなレベルの男性だったと思います。私はCラン大学出身で、年収も平均程度。飛び抜けて可愛いわけでもないですから……」

 いきなり自分をおとしめて語り出す加代さん。この自己肯定感の低さ、元彼との交際によるものなのでは? と筆者は密かに思いました。

◆同棲して浮き彫りになった、彼への違和感

「1年付き合って、同棲を始めました。一緒に暮らし始めたらいろいろな性格や価値観のズレが見えてきて、それからはいつも悩んでいました。

 でも同棲を始めた頃、私はもう30歳になっていたんです。今からもう一度婚活や恋活をしても、今の彼よりいい人が見つかるか分からない。彼とは性格は合わないけれど、少なくともスペックは高い。そう思うと、悩んでは持ち直し、の繰り返し。そのまま2年も経ってしまいました」

 自分より高学歴で、よく稼ぐ器用な彼氏。そう聞くとたしかに、結婚相手として俗に言う“優良物件”であるように聞こえます。でも、高収入な人が、イコール恋人を幸せにしてくれるわけではないのです。

◆家賃も生活費も折半。なのに家事を一切しない彼

「彼は収入が高い分、仕事はとても忙しい人でした。だから自動的に、日々の家事はほとんど私の仕事になりました。毎日の料理や掃除、ゴミ捨てなど、どんなに疲れていても1人で2人分こなす日々でした」

 家賃や生活費をきっちり折半する一方で、彼は自分の趣味には惜しみなくお金を使うタイプだったそう。PCやスマホなどのガジェット、楽器、本など、2人の家には毎日のようにネット通販の荷物が届き、土日の彼は家事を手伝うこともなくそれらに夢中でした。

◆「家事を受け持つくらいの愛情もないのか」

「自分の稼ぎを自分の好きに使う……当たり前といえばそうなんですが、家賃や光熱費は半分ずつし払いながら、家事の負担が私だけに偏っていることに、ずっと違和感がありました」

 生活費が完全に折半なら、家事の面でもフェアでありたいという加代さんの主張は、何も間違っていない気がします。

「もちろん、家事の負担について相談したこともありました。私が家事をするのは構わないけど仕事のない土日は手伝って欲しいとか、家事をしないなら家計の負担を増やしてほしいとか……

 でも、結局彼は『俺は忙しい』『家事を受け持つくらいの愛情もないのか』と言って、私の話を聞いてはくれませんでした。自分の主張はしっかりするのに、仕事をしながらの家事がしんどいという私に対しては、何も思いやってくれませんでした」

 そんな彼の態度や発言に対する違和感が積み重なり、加代さんは結局、“スペックのいい彼氏”よりも自分の気持ちを優先することにしました。

◆彼と幸せに暮らす未来が見えなかった

「同棲までした彼氏と別れるのは、私にとって本当に勇気がいる決断でした。でも、コロナの影響でテレワークになって、家にいるのに家事を手伝ってくれない彼を見ていたら、やっと決断できました。

 婚期を逃すのではと怖かったけど、結婚する前からこんな気持ちになっていて、このまま彼と幸せに暮らしていける未来は見えなかった」

 いざ一人になってみたら、仕事にもじっくり取り組めるようになり、結婚も焦らなくていいと思えるようになったという加代さん。

「久しぶりに一人暮らしをしてみて、とても解放された気持ちです。彼より稼ぐ人とはもう付き合えないかもしれないけど、彼より私を思いやってくれる人には、これからでもまだ出会えますよね。上っ面のオプションに流されなくてよかったと、今では思います」

 2018年の時点で、女性の平均初婚年齢は29.4歳*。30代での結婚は今や普通も普通ですが、加代さんにとって「30代」という数字は、それほどまでに不安を感じてしまうものだったのでしょう。

 人間は電化製品じゃないんですから、スペックで測れる要素なんてほんの一部。振り回されないようにしたいものですね。

*参照:厚生労働省 平成30年度 人口動態統計特殊報告(概数)の概況

―私が「手放して」よかったもの―

<文/ミクニシオリ イラスト/ただりえこ>

【ミクニシオリ】

1992年生まれ・フリーライター。週刊誌を中心にアングラな性情報、最新出会い事情など寄稿。逆ナンや港区合コンなどの現場にも乗り込む。自身の経験人数活かしtwitterやWEBラジオ「airuca」でフォロワーの恋愛相談にも回答。カルチャーにも素養がある生粋のサブカル女子。@oohrin

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