「わたナギ」も後押し?30代女性が“普通のおじさん”にハマる瞬間

女子SPA! / 2020年12月28日 8時46分

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 2020年に大好評だったドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)、通称「わたナギ」。12月28日には「ディレクターズカット版全話一挙放送SP」の放送も決まっています。

 仕事は誰よりもできるのに、家事が全くできないアラサー独身女性のメイ(多部未華子)が、スーパー家政夫のナギサ(大森南朋)さんを雇うことで、生活も心も整えていくというラブコメディでした。どんな状況でも、メイをきっちり支えるナギサさんの姿を見て、「人生経験が豊富な、年上男性との恋愛っていいかも」と思った人もいるかもしれません。

 そこで、今回は「わたナギ」をきっかけに、年上男性の魅力に気づいてしまった女性たちを取材しました。本文では、年上男性のことを敬愛の念を込めて、「おじさん」と呼ばせてもらいます。(※ドラマ最終回のネタバレも含みます。未視聴の方はご注意ください)

◆婚活中「完全なるおじさん」のとりこになった

 某企業の広報として、メイ同様にバリバリと仕事をこなす美波さん(34歳・未婚)は、婚活中におじさんの魅力に目覚めたといいます。

「仕事は忙しくも充実していて、自分のキャリアにも納得しています。ただ、年齢のことを考えて、そろそろ婚活も始めなきゃと思って、婚活アプリに登録したんです」

 婚活アプリに登録した美波さんは、そこで11歳年上のおじさんとマッチングします。

「実はおじさんと同時に、6歳年下の男性ともマッチングしたんです。どちらもとても素敵な男性でした。ただ、おじさんの方が、一緒にいて圧倒的に楽しくてラクだったんです。この話を友人達にすると、『どうせダンディなおじさん、“いけオジ”なんでしょ?』って言われるんですけど、私がマッチングしたおじさんは、ビジュアルも含め完全なるおじさんです」

 完全なるおじさんってどんな人なんでしょう。

「身長は165センチと言っていたので、わりと小柄なおじさんなのかもしれません。初めてのデートは夏だったのですが、おじさんの無地のポロシャツには汗染みができていました。身なりにそこまで気を使うわけではない、中肉の普通のおじさんです。でも、気付いたときには、おじさんのとりこになっていました」

 美波さんは、これまで年上の男性と付き合ったことはなく、それどころか恋愛対象として考えたこともなかったともいいます。一体おじさんのどこに魅力を感じ「とりこになった」のでしょうか。

◆おじさんとの穏やかな時間は、癒やしそのもの

「おじさんと一緒にいると、女友達と一緒にいるような穏やかな時間が過ごせて、心が安定したんです。おしゃれなレストランではないけど、おいしいお店を知っていて、食事とお酒を楽しみながら身の上話などで盛り上がりました。同年代の男性とデートをするときは、『疲れた顔を見せないようにしよう』『仕事の愚痴は言わないようにしよう』と気負っていたのですが、おじさんは仕事の愚痴も真剣に聞いてくれて、ほど良いアドバイスもくれました。等身大の自分を受け止めてもらえたのが嬉しかったです」

 まさに人生経験豊富な、年上男性ならではの魅力を感じます。

「ドライブデートもしたのですが、おじさんは密室でもガツガツすることはなく、観光スポットをめぐっておいしいものを食べて、ドライブを大満喫しました。帰り際も『じゃあ、また連絡するね』と自宅の前であっさり解散しました。デートって疲れることもあると思うんですけど、おじさんとのデートはただただ癒しの時間でした」

◆『わたナギ』のセリフに大共感

 そして、おじさんとデートを重ねるうちに、美波さんは『わたナギ』に出てきた、あるセリフを思い出します。

「ドラマの中でメイ(主人公)が、『恋とか愛ではなく、一緒にいたい、それだけ』ってナギサさんに言うんですけど、そのセリフにとても共感しました。おじさんとは男女のドキドキ感はないけど、一緒にいてとても幸せだったんです」

 美波さんはさらに続けます。

「私は仕事をしつつ、家のことも自分でやってきたので、誰かと結婚することになっても、今さら生活スタイルを変えることはできません。でも、価値観や考え方の成熟したおじさんとなら、無理やり自分や環境を変えることなく、穏やかで心安らぐ生活ができそうだなと思ったんです」

◆それでも、おじさんと結ばれることはなかった……

 こうして、婚活中におじさんの魅力にどっぷりハマった美波さんですが、結局おじさんとは自然消滅をしてしまいました。

「ガツガツしていないぶん、まったく関係が進展しなかったんです。おじさんはよくデートに誘ってくれたのですが、『仕事、忙しいよね』と気遣ってくれて、次のデートは1ヶ月先とかでした。私も仕事が忙しかったのでありがたかったのですが、仕事でデートが流れたりしているうちに、気付いたらしばらく会っていないという状況になりました。自分から積極的にいけばいいのでしょうけど、仕事で毎日クタクタでしばらく会っていないうちに、そのモチベーションもなくなってしまいました……」

 おじさんの本意もわからないまま、美波さんもどう対応すればいいのかわからなくなり、そうこうするうちに、別の男性に猛烈アプローチを受け、最終的には勢いのある彼と付き合うことになったそうです。

 もしおじさんがもっと積極的に来ていたらうまくいった可能性は高いそうですが、女性を気遣うおじさんの“良さ”が裏目に出てしまったようです。なんとも残念な結果となってしまいました。

◆今さらだけど……結婚って「生活」なんだ!

 果穂さん(33歳・未婚)も、婚活中におじさんの魅力に気づいた女性の一人です。果穂さんは、コロナ禍前に、結婚相談所や婚活パーティーで婚活をしていました。

「当時は、結婚するなら好きになった人じゃなきゃ! という強い思いがありました。ときめきのない結婚生活なんて絶対嫌だと。でも“恋は盲目”という言葉の通り、私は好きになると相手のことが全部良く見えてしまうという悪い傾向があって……ちょっとモラハラ気質の男性をよく引き寄せていました。そうして痛い目を見るたびに、男性を見極める目にどんどん自信がなくなっていったんです」

 そんな矢先、果穂さんは「わたナギ」を観て、結婚相手に対する考え方が大きく変わります。

「今まで耳にタコができるほど聞いてきた『結婚はゴールではなく、スタート』『結婚は生活』という言葉。まったくピンときていなかったんですが、『わたナギ』を観てやっと腑(ふ)に落ちました。ドラマの中で多く描かれていた、食事や家事なんかの『普通の生活シーン』が、本当に楽しそうで幸せそうに思えたんです。私もこんなふうに、穏やかに暮らしたい! それが私の望む結婚の形だと。そこにはときめきもドキドキもいらないって、33歳にしてやっと気づきました。

 以前は恋愛の延長線上に結婚があると思っていたんですけど、それがガラリと変わりましたね」

◆モラハラっぽい男性も見抜けるようになった

 結婚観が変化した果穂さんは、結婚相談所に提出していた条件を変更。年齢や年収は、ほとんど気にしなくなりました。

「相手を好きになれるかどうか、ときめくかどうかというギラついた目で見るのではなく、収入とは違う意味での『生活力』がありそうか、そして思いやりがありそうかという目でみることにしました。そこに年齢は関係ないと思ったし、むしろ年上の方がいいんじゃないかと思ったんです」

 対象年齢を大幅に上げて、婚活を再開させた果穂さん。デートの際には「相手に最低限の家事能力があるか」の探りを入れることに。すると会話の中で、「家事も育児も女性の担当」だと思っている“悪い意味での昭和”な男性や、モラハラ傾向のある男性が、自然と見抜けるようになったといいます。逆に家事の話で盛り上がれたら、一緒に暮すイメージが一気に湧くのだそう。

 ですが、コロナ禍により婚活は一時中断することになります。

「コロナ自粛が少し落ち着いた初夏の頃、久しぶりに出社したら……今まで気にしていなかった40~50代の独身男性がすごく素敵に見えました。仕事での面倒見の良さとか、経験値があるがゆえの落ち着きとか、そういうものに、やさしい! と、トキメキを感じ始めたんです。コロナの状況を見て、また婚活は再開する予定です。それまでは社内でトキメキを味わいたいと思います」

 そう語る果穂さんの声は弾んでいます。

 美波さんと果穂さんの話を聞くと、穏やかな年上男性の魅力に改めて気づかされます。そして、恋愛ではなく結婚として相手を考えたときに、年齢だけでその対象者を区切るのはもったいないと感じました。

<取材・文/瀧戸詠未、女子SPA!編集部>

【瀧戸詠未】

ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。

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