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心に寄り添うブラジャーの選び方。パットなしで、寄せて上げないブラの心地よさ

女子SPA! / 2021年9月30日 8時46分

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HAVIENAのブランドディレクター・柴尾陽子さん。

<みきーるの女子マインド学>

 アラサー、アラフォー……年齢を重ねるほど柔らかくなよやかになる胸のラインに、ため息をつく女性も多いと思います。張りが控えめになったバストをブラに押し込み、ギュッと持ち上げて前を向く。凜々しくはありますが、それだけが“大人のバストのあるべき姿”なのでしょうか。

“寄せて上げる”ではない、身体に添う肌衣を提案するHAVIENA(ハヴィーナ)のブランドディレクター・柴尾陽子さんに、大人のバストと下着選びについて伺いました。

◆“あるべき姿”には、はめられたくない

柴尾陽子さん(以下、柴尾)「個人的には『“あるべき姿”には、はめられたくないな』と思っています。『体型補正したい』、『ボディコンシャスな服に合わせたい』という時はボディメイクする下着を選べばいいし、リラックスした下着がよければブラトップやノーブラなど、その人が好きな姿でいればいいかなと。

 身体も、考え方も、人に『あなたはこうあるべき』って押しつけられたくないじゃないですか。でも、以前“寄せ上げブラ”がブームになったときは、売り場のほとんどがパッド入りのブラで占められてしまって。

『自分は違うものが好きなんだけどな。“これが正解”みたいな、ひとつの答えに従わなくてもいいんじゃないかな?』と、すごく思っていました」

◆身体は“自分のパートナー”であり魂の入れ物

――自分で選んで“寄せ上げ”にするのはいいけれど、それしか選択肢がないのは切ないですよね。とはいえ、だんだん若さが失われていく胸を見ると、「これをどうやって愛したらいいかわからない」、「寄せて上げて、人様にダルダルだと気づかれないようにしなきゃ」と弱気になるのもわかります(背後で「ニャ~!」と猫が鳴く)。あっ、すみません!!

柴尾「(笑)。たしかに、年齢とともに失ったバストの張りを思うと郷愁めいたものもこみ上げますよね。でも、しかたのないことじゃないですか。やわらかくなったバストも人生の伴侶というか、たとえて言うと、今猫ちゃんがそちらにいますけど、仔猫だったときの愛嬌が失われて、よろよろした大人の猫になったとしても『おばあちゃんになったからみっともない』とは思いませんよね? おばあちゃん猫になったなりの愛しさとか可愛らしさってあると思いますし。

 それと同様で、自分の身体のことも大切に思って欲しいと思います。“崩れた”などと言ってしまうのって、なんだか失礼じゃないですか。バストに限らず身体は“自分のパートナー”であり魂の入れ物みたいなものだから、『昔みたいじゃないけど、これもまたいいな』くらいに思える人のほうが、素敵だと思うんです。 大人の女性たちには、ご自身の胸をそんなふうにとらえてほしいなと。若いころと違うからといって、今がダメかというと『そんなことは全然ないよ』と伝えたいです」

◆衝撃を受けたインポートランジェリーとの出会い

――すごく腑に落ちました! 私も最近、自分の胸を“バスト先輩”、“御杯様(おっぱいさま)”というように敬称をつけて呼んでいるのですが(笑)。愛猫にたとえてみるとよりしっくりきます。“自分の鎖骨の下に宿る猫”ととらえると、ずっと大切にしていきたいと思えますね。そう考えると、「よその猫ちゃんにはぴったりきても、自分の子には合わないな」と思ったら、ふさわしいものを探してあげたくなります。

柴尾「以前下着売り場に行ったら、“理想の形”というものに整えられた、自分の体型には合わないものを提案されたんです。私はちょっと鳩胸ぎみでしたので、寄せ上げタイプだと胸がバーン!と目立ってしまって……。盛りたくもないのにパッドが入っているから窮屈だし、とても違和感をおぼえました。

 そんなとき、インポートランジェリーの専門店に行ってみたんです。そこで『あまり盛らない感じがよくて、でも安定感があってデコルテがキレイに出て……』と言うと、お店の人がサイズを測って、いろいろな下着をチョイスしてトレイに載せて持ってきてくれたんですよ。

 その中にパッドのない、ノンパテッドのブラがあって。それで試着してみたら、着けていないようなのにスポッと美しく胸が収まって、とても衝撃を受けました。『なんで今までこういうのに出逢えなかったんだろう?』と思うと、やはり日本のブラ市場がガラパゴス化していたからなんですね」

◆胸が大きな人には大きな人の、小さな人には小さな人の選び方がある

――日本はひとつのものが売れたり、ひとつの価値観が目立つと、一斉に「右へならえ」してしまうところがありますよね。マイノリティー認定されると、一気に市場から消えてしまったり。「みんなに合わせられないあなたが規格外なんだ、おかしいんだ」って言われてしまうような気になります。

柴尾「そう! みんなが勧めるブラに気持ちや身体が合わないと『変わってる』とか、『残念な身体』と言われているようで、『すみません、B品で』ってうそぶいてしまったりね(笑)。でも本当に余計なお世話で、心地よいと思えるものを求めるのは当然の権利だと思うんです。

 グラマーな人には胸をすっぽり包むタイプ、小胸さんなら儚げで可愛い三角ブラといったように、胸が大きな人には大きな人の、小さな人には小さな人の選び方があって、『それぞれの体型や気分に添える下着があるって素敵だな』と思ったんです。

 昔、グラビアで“巨乳ブーム”とかありましたけど、『胸が大きくないと魅力的じゃないって誰が言ったの?』って思うくらいで、『控えめな胸が好き』という方も、自分のまわりにたくさんいます。でも、みんな『胸は大きいほうがいいはず』って思い込んでいたりしますよね」

◆「無理やり谷間をつくるブラ」になんだかなぁ

――昔、ある職場で男性たちが“社内女性の巨乳ランキング表”を作っているのを見たことがありまして。私は当然圏外でしたが、「なんだかなぁ」と思ったことを思い出しました。

柴尾「 (苦笑)。いつの間にか『胸は大きい方がいいもんだ』みたいな価値観が一人歩きして、女性たちはせっせと詰め物をしたり、寄せ上げするようになったんですね。寄せ上げするって、結局お肉の位置を無理に引っ張り上げてボリュームを持たせるから、苦しかったりするんですよ。わざと窮屈なパターンで、お肉が入らないようにして、しめ出させて持ち上げる……。あえて収まるところに収まりきらないようにして、『谷間ができた!』みたいにしているところもあって、そういうのはなんだかなぁ…と思いました」

◆ネットで下着を購入するときのポイント

――そうしたカラクリを知った上で、「それでも自分はこうしたいから、寄せ上げブラを選ぶ!」ならいいんですよね。でも「胸が大きくないと、女性らしく見られないから」とか「苦しいけど、みんなやってるから」というなら、ちょっと立ち止まってみるのがよさそうです。

 自分らしい下着を見つけるためには、柴尾さんがインポートランジェリーと出逢われたように、まずは“いろいろな下着があるのを知ること”が大事かなと思います。最近はコロナ禍ということもあり、ネットショッピングで下着を購入する方も増えていますが、上手な下着の選び方を教えていただけますか?

柴尾「ネットショッピングなら、試着サービスを行っているショップや、試着キャンペーンをうまく利用するといいですね。何種類か一度に注文して、届いたものを着け比べるといいと思います。ピンポイントで注文すると、『これでいいような気もするけど、もう少し大きいほうがいい気もする』と思っても、比べるものがないとわかりませんから。

 ですので、何サイズか取り寄せていちばんなじむものを選ぶといいですよ。また、サイズごとに違う色を頼めば、気に入った色を選ぶこともできますから、通販の場合はこの方法をお勧めします」

◆お店によってカップサイズが変わる謎

――実は、「自分のサイズがよくわからない」という人も多いように思います。身体を倒してバストをカップに入れてみるとAカップが合うのに、お店の人には、「あなたはDカップまでアップできますよ」と言われたりすると、「一体、私の胸の正体って?」と、悩んでしまいます。

柴尾「『ふだん、このメーカーのこのサイズを使っていますが、何サイズがいいですか?』というように訊いていただけると、『ノンワイヤーでしたらこのあたり、ワイヤーでしたら、このあたりです』とお答えすることはできます。バストサイズについては、パッド入りブラの場合は、“パッドを入れて、そのサイズなのかな”と思うところがありますね。メーカーによってサイズ感もさまざまなので。

 同じD70でも、『このメーカーのはちょっと大きくて、こっちは小さいな』と思うときってあるじゃないですか。メーカー側も“これが正しいバストの正体”みたいなものを共有しているわけではないので、そのあたりはしかたがないかな、と思うところもあります。

 寄せ上げ系のブラだと、『ふだんはC70だったのに、これを着けたらE70になりました!』みたいなものもありますけど、カップが浅めで、分厚いパッドが入っているものは、実際のバストは変わらず、つけた時だけパッドの分アップしている感じですよね。

 バストのバージスラインの脇が高めのタイプだと、脇肉をカップ内に収めればカップ容量としてカウントできるので、カップ数が上がることはあると思います」

◆これからノンパテッドブラデビューする人へ

――なるほど。「裸眼では視力1.0だけど、メガネをかけたら1.5になった!」みたいなことですかね。これも、そのままのバストか、補正力込みでのサイズか、ニーズに合わせて選べるようになっておくといいですね。それでは、今まで買ったことのない下着を選んだ場合、どのように使いこなしていくのがいいでしょうか?

柴尾「それまでパッド付きのブラを使っていて、初めてノンパテッドブラを使う、といった場合は、『バストトップが擦れないかな?』とか『身体の線が見えすぎないかな?』といったご心配もあるかと思います。

 いきなり新しい下着で外出するよりも、まずはお家で過ごすときに着けてみて、いろんな動きに下着がどう身体に添うのか感じてみていただくのがいいですね。『あ、こんな感じなんだ』という感触に慣れておくと、外出したときもあわてなくて済むかなと思います」

――せっかく手に入れた下着ですから、やさしくなじませていく。大人の女性だからこそ、自分の胸も、それを守ってくれる下着も、慈しみながら付き合うことが大切なんですね。

 後編では、下着が女性にもたらす力と、柴尾さんが取り組んだ「DV被害で困難を抱える女性への支援としての下着寄贈」についてご紹介します。

※2021年9月、リモート取材にて収録。

【柴尾陽子(しばお・ようこ)】

同志社女子大学短期大学部を卒業後テキスタイルメーカー、アパレル商社を経て2005年12月創業。下着等の輸入卸を経て2011年よりオリジナルブランド HAVIENAローンチ。「HAVIENA」とは、日本語のHANA(花・華)とフランス語のVIE(暮らし)を組み合わせた造語。ランジェリーを主軸に花のような潤いや華やかさのある暮らしを提案している。「ランジェリーを通してもっと自由で豊かな社会へ」をミッションとしている。

<取材・文/みきーる>

【みきーる】

ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』

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