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山﨑賢人はラブコメ映画を救った“実写化王子”だった。今だから振り返りたい作品群

女子SPA! / 2021年11月22日 15時47分

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『オオカミ少女と黒王子』DVD (ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント)

 2021年11月12日に俳優・山﨑賢人の「2022年カレンダー」が発売された。これまで以上に大人の魅力を漂わせ、成長した姿を披露している。

 2022年12月にはNetflixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』シーズン2の配信が発表されており、人気・実力を兼ね備え、常に注目を集め続けてきた山﨑だが、彼を語る上では、やはり「実写化王子」のイメージを抜きにすることはできない。

「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健は、2010年のデビュー当時から山﨑を追いかけてきた。実写化王子としての山﨑を追想しながら、次なる飛躍のチャンスを探る。

◆2010年代を駆け抜けた実写化王子

 実写化王子・山﨑賢人の勢いは凄まじかった……。2012年の『今日、恋をはじめます』では、主演の松坂桃李の背中を追いながら、同級生に恋する男子高校生を等身大の演技で好演。実写化王子としての大ブレイクのタイミングを待っていた時期だった。

 そのときが来るまでには時間はかからなかった。2014年に剛力彩芽とW主演した映画『L・DK』では、王子様キャラの久我山柊聖役がはまり役となり、同じ屋根の下、共同生活をするようになった、剛力演じるヒロインをからかいながらも、度重なる壁ドンを炸裂。元祖壁ドン俳優の誕生であった。

 続く『ヒロイン失格』(2015)では、桐谷美玲扮するヒロインを巡って坂口健太郎と取り合い、制服に浴衣、とにかくすべてが完璧なプロポーションでイケメン男子高校生を演じ切った。

 そして決定打となったのが二階堂ふみとのW主演作『オオカミ少女と黒王子』(2016)だ。本作で山﨑が演じた超ドSの王子様キャラは、実写化王子としてのひとつの集大成となり、山﨑のフィルモグラフィーを代表する名演として記憶されている。

 こうして2010年代の山﨑は、空前の漫画実写化ラッシュの中で、興行的な大成功を収めた作品に恵まれながら、時代を駆け抜けるようにして毎年スクリーン上で輝きを放った。

◆実写化王子であり続けることの難しさ

 少女漫画を原作とする実写化作品(いわゆる「キラキラ映画」)は、日本のラブコメらしい突飛であり得ない状況設定が時に批判の対象となることもあった。

 ラブコメ好きの筆者からすると、朝の登校時間に通学路を急ぐ男女が何かの拍子で衝突し、それをきっかけに蜜月関係になっていく過程のドラマこそがラブコメの醍醐味であると思うのだが、リアリズムに反する場面に眉をひそめる人も多いのは事実。

 そこでラブコメ実写作品に迫られる選択肢はふたつある。ひとつはそうした突拍子もない設定で2次元の漫画世界を再現するように振り切ってしまうこと。それは例えば、2.5次元舞台のような誇張されたキャラクターのビジュアル表現となる。

 もうひとつは、2次元世界を現実の3次元世界に移し替えるために、リアリズム志向でキャラクターの感情を丁寧に描いていく方向性だ。

◆徐々に演技派俳優の道へ…

 そもそも山﨑の演技の基本は、自然体にある。リアリズムとの相性は抜群で、『オオカミ少女と黒王子』では、巨匠・廣木隆一監督の演出によって非常にリアルで生々しい映像が印象づけられ、山﨑の自然体の演技が躍動していた。リアリズム志向のラブコメによって純粋に俳優としての実力を養ったのだ。

 2016年にフジテレビ「月9」枠で放送されたドラマ『好きな人がいること』では、実写化王子のレッテルから解放され、夏の湘南に降り注ぐ太陽と海の輝きの中でフレキシブルで自然体の演技を画面に刻み付けている。

 しかし、このドラマ作品への出演で、そろそろ実写化王子の看板は潮時かと思ったのかもしれない。『一週間フレンズ。』(2017)や『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017)を通過しながら、徐々にではあるが、又吉直樹原作の『劇場』(2020)やNetfilixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』(2020)など、演技派俳優の道へシフトしていくことになる。

◆「キラキラ映画」の救世主としてバージョンアップ

 とは言え、大の山﨑賢人ファンである筆者にとっては、実写化王子俳優であった頃の山﨑に懐かしさをふと感じることがある。

 日本人では初となる「A|X アルマーニ エクスチェンジ」の広告モデルに3年連続、5シーズン起用され、写真家レスリー・キーが捉えた一枚一枚には成長した姿がリアルに、そして実に生々しくフォトジェニーに映された。やはり実写化王子の演技で養ったリアルな自然体演技の名残りと考えて差しつかえないだろう。

『オオカミ少女と黒王子』を劇場の大スクリーンで観たときの興奮は今でも忘れられない。二階堂演じるオオカミ少女のことを傷つけてしまった山﨑扮する黒王子が、後悔を胸に修学旅行先の神戸の繁華街を走り抜ける姿には、映像表現のリアルな息吹を間違いなく感じたし、キラキラ映画の金字塔を打ち立てたと確信した。

 さらにそれは、山﨑のリアリズム志向の演技が、実写化ラッシュの波で今にも窒息しそうだったラブコメを救うことにもなったのだ。キラキラ映画の救世主として、その孤高の輝きはバージョンアップされ続けていて、実写化王子のイメージはいつまでも有効だと思う。

◆2022年は再び飛躍となるのか?

 11月12日(金)に発売された6作目となる2022年カレンダーは、山﨑自身のプロデュースによるもの。首筋にタトゥーアートを施し、鏡の前では煙草の煙を燻らせてみせる。バージョンアップされた姿が、これまで以上に大人の雰囲気を漂わせている。

 今、山﨑は27歳。民放のテレビドラマ作品は、2018年の『グッド・ドクター』(フジテレビ系)以来務めておらず、2021年は、アメリカのSF作家ロバート・A・ハインラインによる名作小説の映画化である『夏への扉-キミのいる未来へ-』が公開されたのみ。

 大注目の『今際の国のアリス』シーズン2が2022年12月に配信されることが発表されたが、今の山﨑は仕事を選ぶことで、次の飛躍のチャンスを静かに伺っているように思われる。筆者にとっての永遠の実写化王子が、再び動き始める瞬間を固唾を呑んで見守りたい。

<文/加賀谷健>

【加賀谷健】

音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。

ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」や「映画board」他寄稿中。日本大学映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu

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