消費税10%の今こそ“ムダ金にサヨナラ”、荻原博子さんの「節約診断」

週刊女性PRIME / 2019年10月1日 11時0分

荻原博子のマルバツ節約診断

 いよいよ消費税10%! 家計は苦しくなる一方で、怒り心頭だけど、これを機にいままでの収支を本気で見直してみれば…… アララ?けっこう損してたかも……。

 この大嵐を乗り切るには、やっぱり〈節約&家計管理〉が大事です!

実は“節約の非常識”

「コツコツと節約を頑張っているつもりなのに、なぜか思いどおりにお金が貯まっていかない……」

 そう思っている人は気づかないうちに“ムダなお金を払っている”可能性大

「世の中はどんどん変わっていくのに、いままでどおりの習慣を続けていたら払わなくてもよいお金を使ってしまうかも。お金の悪い習慣は、早めに改めるべきです!」

 そう指南するのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。いわく、“節約の常識”と思って頑張っていた習慣が実は“節約の非常識”であり、お金が出ていく悪習のひとつになっていることもあるとか。 

 また、“お金のこと=人間関係も含めた家族のこと”という観点を見過ごしてはいけないと指摘する。いくら妻だけが節約を行っていても、家族が同じように遂行しないと効果薄。

 というのは、もちろんのこと、節約努力をしている妻が、節約に協力的でない夫にイライラ……という関係性が“損する家庭”の典型になるのだそう。

「特に、将来(老後)のお金については、夫婦で同じ方向を向くようにしておかないと、残念な老後になってしまいます。冷静にお金や将来の話ができる関係は家計にプラスと心得ましょう

 現在の月々の収入と支出に加え、貯金や保険などのプラス資産と住宅ローンなどのマイナス資産の現状をお互いがしっかりと把握して。“家計のここを見直そう”などを普段から話し合い、お金に対する共通認識を持つことが大事です

 増税で家計がますます苦しくなる今だからこそ、家族の団結を大切に。お金の正しい習慣を身につけ、“損しない生活”を送りましょう!

「スーパーは野菜売り場から回って特売品をまとめ買い!」

【解説】献立が決まっているなら問題ないですが、決まっていないのに“とりあえず”野菜売り場からというのは危険。必要でないものまで買いすぎる可能性が高い

 献立が未定なら惣菜売り場から回ってそれらをヒントに献立を考え、必要な食材をそろえましょう。また、計画的に買い物をするためにネットスーパーを活用するのも◎。まとめ買いはストックに油断して消費量が増える傾向が!

×「ムダな買い物が多くなります!」

「日用品などは、数軒を回るようにしていちばん安くゲット♪」

【解説】特売品を狙って店を巡り、クタクタになるのでは節約どころではありません。節約はなるべく1回の見直しで大きく効果の出るものを。電気のアンペアの見直しなどから始めてみて。必要のない生命保険に入っていませんか?

 携帯電話料金を格安SIMに変える、ガスや電気など公共料金の支払いをまとめる、などいろいろありますよ。水筒を持ち歩く、財布にたくさんのお金を入れないなど、自然体でストレスなくできる節約なら習慣化しても問題なし

×「店のハシゴは苦労して益なし」

「絶賛“ポイ活”中! ポイントお得デーを狙って買い出し」

【解説】ポイントを狙って、いまは必要のないものや必要以上の量、予算以上のものを買うのは本末転倒。ポイントはお得ですが、それを目的に買うより本当に必要なものだけ買い、支出を抑えるほうが賢明です

 ポイントは店ごとに還元率や有効期限などが異なり、サービスも日々変化して面倒な場合も。日々の生活の中である程度貯まったら買い物で使う、とするほうがムダになりません

×「ポイントにつられてムダ買いしてませんか?」

「先取り貯金をしていますが、生活は苦しいです……」

【解説】お金を貯めたい人は、最初に給料から決まった金額を自動で取り分けてくれる社内預金や財形貯蓄(どちらもない場合は給与振り込み銀行の自動積立など)に入れるのがオススメ

 貯金分を“先取り”すれば、残りは全部使えるお金なので、生活が厳しく感じてもやりくりはとてもシンプル。逆に給料の残った分から貯めようとすると、残そうと思いつつもお金はスルスルと出ていってしまい、ストレスだけが“たまる”という結果に

○「先取りは最強の貯蓄方法です!」

「少しずつ貯めたへそくりをこっそりタンス預金!」

【解説】手元にあると、つい手をつけてしまいがち。詐欺や盗難、火事などの心配や、誰にも知られず亡くなった場合、捨てられる可能性も

 利息がつかないから、または破綻が怖いから、などの理由でタンス預金が増えているが、今は預金保険機構で一行あたり預金1000万プラス利息まで守られる仕組みになっている。

 さまざまなリスクから守られるよう無料金庫と思って預けておくのが○。ただし、窓口は手数料が高いのでATMへ!

×「銀行は“無料の金庫”と思って預けよう」

「生活が厳しいので夫のお小遣いを減らします!」

感情的に訴えても、男性に共感を得られることは少なく、夫婦仲が冷え込むだけ。ケンカのストレスで妻→ランチや買い物、夫→飲み歩く、など余計な出費を増やすことも?

 家計の立て直しには、妻が得意な日々の節約と、夫が得意な節約の仕組みづくり(通信費などの見直し)の両視点が大切。普段から話し合い、協力できる体制が家計を豊かに!

×「お互いが勝手に散財するようになるかも」

「安心と時間の節約に♪ なじみのかかりつけ医がいます」

大きな病院に紹介状もなくいきなり行くと初診料5000円以上が上乗せされることをお忘れなく(救急車で運ばれるなどの場合は対象外)。

 そもそも、交通費もかかるような遠い大病院より、近くで親身に話を聞いてくれる地域のかかりつけのお医者さんのほうが精神的にも金銭的にも安心。また、薬代は同じ処方箋でも調剤薬局によって“調剤技術料”が異なり、料金差が出る場合あり」

○「大病院は初診料だけで5000円もかかる」

「“103万円の壁”を超えないようセーブして働いています」

「所得税が発生する103万円の壁、社会保険料が発生する106万円の壁(501人以上の従業員がいる会社の社会保険に加入する際のハードル)、&130万円の壁を超えないように調整する※」か、「超える場合、税金や保険料(国民年金保険料、国民健康保険料)の支払いを考慮して160万円以上稼ぐ」。

 この2つのポイントを押さえ、働き方に合わせて検討しましょう。後者の場合、所得税・住民税の支払い義務と、夫の社会保険の扶養からはずれて(※2) 国民健康保険料や国民年金の支払いが生じるが、たとえそれらを引いても“103万円の壁”に抑えることと比較すると、手取りは10万円以上増える!」

※ 配偶者の会社や、自営業者の扶養認定規定基準など、扶養手当が103万円を超えたらなくなるという場合があるので、最初にそちらも要確認。

※2 2018年から夫の給与所得が1120万円以下の場合、妻の年収が150万円でも配偶者控除を受けられ、超えた後も段階的に控除が削減される配偶者特別控除が開始。

×「働ける人は“壁”を気にせず稼いだほうが」

「将来が不安なので、個人年金やiDeCoで資金を貯めます」

 個人年金は生命保険の一種だが、大きく分けると「(1)従来型」「(2)変額型」となり、(1)はいま加入しても運用利回りが低すぎ、②は投資信託などの商品で運用され、うまくいけば増えるが、そうでなければ手数料で目減りする可能性が高い

「iDeCo」や「つみたてNISA」も同様に、貯金ではなく投資であるということを理解して。投資にはしっかりした知識がなければ手を出さないのが鉄則!

×「投資よりローンなどの借金返済や貯蓄へ」

「iDeCo(イデコ)」自営業者にとって節税効果がメリットだが、60歳まで引き出せないデメリットが大。専業主婦にとっては所得控除の効果がなく、投資なので増えずとも手数料がかかる。

「つみたてNISA」利益にかかる約20%の税金が非課税(上限あり)で、期間が20年と長い、いつでも換金できるのがメリット。元本割れのおそれも。金融商品が限定されるなどNISAより自由度が低い。

(取材・文/河端直子 イラスト/芳乃ゆうり)

●教えてくれたのは… 経済ジャーナリスト・荻原博子さん
 難しい経済の仕組みを日常生活に即して解説する“家計経済のパイオニア”としてテレビ、雑誌等多方面で活躍。
 最新刊は『騙されてませんか 人生を壊すお金の「落とし穴」42』(10月17日発売、新潮新書)。「半額になります」「安心です」「絶対損しない」―節約から老後資金、投資まで、あなたを狙うセールストークの「落とし穴」を徹底解説。

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