麻倉未稀、テレビ番組で乳がん発覚「手術後、すぐ歌わせて!」と主治医に懇願

週刊女性PRIME / 2020年10月17日 13時0分

麻倉未稀

 10年ぶりの乳がん検診で、左乳房に2つのがんが見つかった。そのとき、麻倉未稀の頭に真っ先に浮かんだのは「歌えなくなったら」という不安。歌を優先しながら、持ち前のポジティブさで、手術も治療も笑顔で乗り越えてきた。(以下、麻倉さんのコメント)

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この乳がんにもきっと意味がある

 乳がんが見つかったのは3年前。テレビ番組の企画でした。それが5年ぶりの人間ドックで、乳がん検診は10年ぶり(笑)。でも、無関心だったわけではないの。実は40代のころに『乳血栓』という症状があり、がんを疑って、乳腺外科を受診していたんです。

 当時、先生から「念のために3か月ごとの検査を3年間続けましょう」と言われ、きちんと守っていました。でもこの3年間、がんの兆候は見られなかったんです。だから、どこかで安心していたのかな。でも10年ぶりの検診で、実は当時すでに、がんが存在していたとわかったんです。でも私はマンモグラフィーに映りにくいタイプの『高濃度乳房』だったから、判断が難しかったのね。乳がんと判明したときは、乳頭の裏にある10年前のがんと、新しい2つのがんが、左乳房に混在している状態でした。

 先生から「悪性です」と宣告されたとき、もちろんショックでした。病院を出て、自宅のある神奈川県藤沢市に帰るために電車に揺られながら「どうして私が」と、いろんな思いがかけめぐりました。

 でも「『ヒーロー』を歌ってる私が、しっかりしないでどうする!」っていう気持ちになったんです。これまでも何度も「歌に励まされています」と、ご病気の方からメッセージをいただいたことがありました。この乳がんにもきっと何か意味がある。公表しようと決めました。

 夫の前では泣いてしまいましたが、自分の切り替えの早さにはびっくり(笑)。仕事の予定と相談しつつ、てきぱきと手術日を決めました。

いまはホルモン治療の最中

 主治医の先生への唯一のお願いは「手術後、すぐ歌わせて!」ということ。翌月にライブを控えていたんです。通常の手術では、全身麻酔中、気管に管を挿入します。そのため、のどにわずかに傷がついて、一時的に声が出にくくなることもあるんです。それを避けるため、特別な方法で麻酔をしていただくことになりました。

 左乳房全摘と同時に、再建手術も行うことにしました。これも歌のため。歌手にとって、歌うときの身体のバランスはとても大事なんです。片方の胸を失うことで左右のバランスが崩れることを避けたくて、同時再建を選びました。

 手術は無事に成功しましたが、昨年、再建手術で使われたインプラントにリンパ腫発症の危険性があることが発表されました。報道でも大きく扱われ、インプラントを除去した患者さんもいらっしゃいます。私は先生と相談して「もし何か異常を感じたら、そのときに対処しよう」と決め、そのままにしています。心配な方は、主治医の先生とよくお話しされるのがいいと思います。

 いまはホルモン治療の最中。指のこわばりなど副作用もありますが、元気でライブもやっています。傷口に力が入らないような歌い方に変えてみたら、不思議と前よりものびやかに声が出るようになったんですよ(笑)。

 がんになって思うのは、検診の大切さ。私は空白の10年間に夫や父の病気も相次ぎ、自分のことは後回しにしていました。検診が怖いというみなさんの気持ちもわかります。でも、早期発見が何より大事。安心のため、年に1度の検診を習慣にしてほしい。

 地元・藤沢の女性の健康を守りたくて、元プリンセス・プリンセスの富田京子さんと『ピンクリボンふじさわ』を立ち上げました。今年はNPO法人も発足し、啓発活動をしています。

 今後は、患者さんとご家族を支援する活動もしていきたい。自分の経験が、誰かの役に立つことを願っています。

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