小林麻耶、降板理由が“いじめ”と告白するも、誰からも擁護されないのはなぜか

週刊女性PRIME / 2020年11月17日 17時0分

海外ドラマ『フレンズ』トークイベントでの小林麻耶('19年9月)

 小林麻耶(41)の「迷走」が世間をザワつかせている。レギュラー番組『グッとラック!』(TBS系)のロケを欠席して、番組自体も降板。所属事務所からは「なかなか正常なマネジメントができないので」として契約を解除されてしまった。

迷走しはじめた小林麻耶

 その真相についてはさまざまな憶測がされているが、個人的に予兆めいたものを感じたのは10月15日の『グッとラック!』だった。彼女はホリエモンと餃子店のトラブルの話題で、別の曜日のレギュラーでもあるひろゆきを批判。彼が『2ちゃんねる』のような匿名掲示板を創設したことで、利用者が「本音を出せたこと」は「いいこと」だとしつつも、

そこから派生して、傷ついた人がいるんですよね。今回のと似てる気がするんですよ。すごく大きな影響力がある人たちがやったことが、いいこともあったかもしれないけど、堀江さんはちょっとアレか、ひろゆきさんは……(ほかのコメンテーターを見て)私、何が言いたいんでしたっけ

 いわば身内のことをやや感情的になって批判するうち、我を忘れてしまった姿には違和感を覚えた。

 また、29日にはメイン司会・立川志らく「母親がいないと子供にとっては不幸なことじゃないですか」という発言に対し「私はそうは思いません」と涙をにじませながら反論。この番組での彼女は、涙目や涙声になることも珍しくなかった。カンニング竹山のキレ芸みたいに、泣き芸でも始めるつもりならまだしも、いたって本気だ。正直、これはきついと感じたものだ。

 というのも、彼女はデビュー以来「かわいい」というイメージを保ちながら表に出てきたからだ。大学時代に出演した『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)しかり、TBS入社後に担当した『チューボーですよ!』や『王様のブランチ』しかり。ときにはその言動が女性の反発を生んだが、かわいいと感じる男性陣もいたはずだ。しかし、今はもう誰からもかわいくは見えにくい状態になっているようにも思える。

 彼女はいったいどこで変わってしまったのだろうか。

 そのひとつめは、報道番組への挑戦だろう。2009年、彼女は退社を機に、TBSと専属契約を結び『総力報道!THE NEWS』(TBS系)のメインキャスターになった。が、暗いニュースでも明るい声と笑顔を変えられずに酷評され、番組は1年で終了報道に向かないことを露呈させてしまった。

 それまでの彼女は入社2年目にして「嫌いな女子アナ」1位に選ばれながらも「結婚したい女子アナ」でも常連であり続け、局の看板番組『輝く!日本レコード大賞』のサブ司会を5年連続で任されるほどだった。それは華のあるかわいさが評価されていたからだが、TBSの大先輩・吉川美代子(現・フリーアナ)はこんなアドバイスをしたという。

局アナでニュースやいろんな情報を伝えるよりもタレントの方がいいかもね」(『行列のできる法律相談所』日本テレビ系、'15年2月22日放送)

 つまり、そのほうが持ち味を活かせるという見方だ。これには多くの人が同意するのではないか。しかし、本人はそこに気づかず、もっとも向いていないジャンルである報道に手を出してしまった。

 とはいえ、その失敗から彼女は巻き返す。『総力報道!THE NEWS』終了を機に本格的にフリーになると、原点に戻ったようにぶりっこキャラをアピール。要は、各メディアの需要に応えた結果だろうが、おかげで'14年には「嫌いな女子アナ」1位に返り咲くほどの注目度を回復した。

 '15年には『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)で懲らしめられるぶりっこ女子をコミカルに演じるようになり、'16年にはコミックソングの『ブリカマぶるーす』で歌手デビューも果たすわけだ。

「かわいい」→「面白い」ぶりっこキャラへ

 いわば、ネタとしての強度が増したわけで、ぶりっこもここまでくると、男性にとっての「かわいい」は希薄になる。ただ、そのぶん、女性にとっての「面白い」が加わり、彼女はタレントとして安定していった

 その一方で、'16年には『バイキング』(フジテレビ系)の生放送中に倒れ、救急搬送されてしまう。その後、妹の麻央ががんで闘病中であることが判明し、同情の目でも見られるようになった。

 しかし、'18年に結婚して芸能界をいったん引退する。ここでまた、方向性に疑問を感じさせることとなった。夫・國光吟(くにみつあきら、芸名は「あきら。」)の影響でスピリチュアルな世界に目覚め、いわば“洗脳”みたいな状態に置かれることに。引退したままならまだよかったが、'19年に復帰。そして『グッとラック!』のコメンテーターという、報道的な仕事にもまた手を出したのである。

 おまけに、夫は彼女をサポートするどころか、現場に介入しているとの報道もあり、彼女が降板になる前日には、配信したYouTubeの動画で志らくをこうこきおろしていた。

あのMC、どうかしてますよ。ダッサ。(略)何ごまかしてんだよ、男らしくない。自分が正論言ってると思ってんじゃねぇよ。全然トンチンカンなこと言ってっから

 所属事務所が「なかなか正常なマネジメントができないので」として契約を解除したのも、この夫の存在が影響しているのだろうか。

 なお、あのぶりっこキャラは八方美人な性格に由来するそうで、彼女はこんな自己分析をしている。

基礎は幼少期に。度重なる転校がありました。転校生は受け入れられるために愛想を振りまく努力が必要」(『しくじり先生 俺みたいになるな!!』テレビ朝日系、'16年2月22日放送)

 そんな性格を変えたい思いが、彼女のなかでくすぶっていたのかもしれない。芸能界ではアイドル的に生きてきた女性が、年上のミュージシャンや演出家などから「本当の自分を見せろよ」などと言われて恋におちることもあるが、もしかしたら彼女の結婚もそのパターンだったのではないか。

 しかし、長年ぶりっこでやってきた人が急に路線を変更しても、周囲は戸惑うばかりだ。彼女がドタキャンの理由とした、番組スタッフからのイジメにしても、ぶりっこのイメージがあるだけに、同情目当ての主張にも見えてしまう。しかも、若いうちならいざ知らず、今ではもう、いい歳をしてと相手にしてもらえないのがオチだろう。

 ぶりっこ女子からイタイ40代へ……。「かわいい」の賞味期限が切れた今の彼女には「かわいそう」への境界線を超えてしまった哀しさしかない。

PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。

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