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“おうちごはん”、備えたストック食材で健康被害も「やってはいけない食品保存術」

週刊女性PRIME / 2021年9月20日 7時0分

※画像はイメージです

 おうちごはんが増えるとつい食材を買い込み無駄にしてしまう、という人も多いのでは。そこでポイントとなるのが保存法。冷蔵室や冷凍室の正しい使い方を理解せずになんとなく詰め込んでいるなら要注意だ。

 昨年から始まったステイホームの影響により、多くの家庭でおうちごはんが増えている。

 しかし、急に食品のストックが増えたことで、「うまく保存できずに食材をダメにしてしまった……」という声も少なくないのでは?

 食材はなんでもかんでも冷蔵庫に入れておけば安心というわけではない。間違った保存方法だと、冷蔵庫内でどんどん劣化していくばかりか、ほかの食材に悪影響が。また、知らずに雑菌が繁殖したものを口にしたりと健康被害も起こりうる。

 食品に合った正しい保存方法を知れば、美味しさも鮮度も損なわず、さらに食材を無駄なく使い切ることができるのだ。

昔のままの保存方法が食品をダメにする原因に

 ところが、食品の保存方法は、意外とマイルールでやっている人が多いのも事実。

「昔と今とでは気候も違うし、家のつくりも違います。それにともない食品の保存方法も変わっているんです」

 とは、料理研究家の島本美由紀さん。例えば、食品の保存場所としてよく聞く「冷暗所」。数十年前の家庭では床下や蔵が冷暗所の役割を果たしていたが、現代の気候を考えると、一般家庭における冷暗所は冷蔵庫の中のみと心得るのが正解。

 しかし冷蔵庫内でも、野菜室とチルド室では温度設定が異なり、それぞれに適した食材が保存できるようになっているが、十分に有効活用できていないケースも。

「チルド室の使い方を知らないという声もよく聞きます。お肉やお魚だけでなく、味噌やヨーグルトなどの発酵食品の保存にも適しているのですが、意外と使われていないんですよね」

冷凍でも2か月過ぎれば美味しさも鮮度も落ちる

 また、冷凍室に入れておけば、鮮度はずっとキープできると思われがちだが、家庭用の冷凍室には当てはまらない。2か月を過ぎてからは美味しさも鮮度もダウン。さらに開け閉めによる冷凍焼けで、2か月を待たずに劣化することも。

「間違いやすい保存ルールを上表にまとめました。1つずつチェックして、正しい保存の知識をぜひ身につけてください」

ついやっていない? この保存術はすべてNG! 

●お米は1年中常温で保存している
●もやしは野菜室に保存している
●粉チーズは冷蔵室に入れている
●乾物は戸棚で保存している
●煮出した麦茶パックはピッチャーに入れっぱなし
●冷凍すれば数か月は鮮度をキープできると思う
●炊いたご飯は冷ましてから冷凍する
●口をつけたペットボトル飲料を2〜3日後まで飲んでいる
●ジャムをパンに塗ったスプーンを再度ビンに入れる

 知らないうちに、劣化した食品を食べているかも。美味しく安全な食卓のために、このページを読んで見直しを。

やってはいけない野菜保存術

 水分を多く含む野菜は、保存方法を間違えると、あっという間に劣化し雑菌だらけに!

NG1 もやしを野菜室で保存している

 温度が高めの野菜室ともやしは相性悪し

 足の早い食材の代表格、もやし。冷蔵庫では野菜室に入れている人も多いが、これが劣化スピードを早める原因に。

「野菜室は冷蔵庫の中でいちばん温度の高い場所なので、水分の多いもやしの保存場所には適していません。翌日には傷んでくるでしょう。温度の低い冷蔵室かチルド室で保存するのが正解です」(島本さん、以下同)

 市販のカット野菜も、切り口からどんどん劣化していくため、野菜室ではなく、冷蔵室で保存。

NG2 根菜はカゴに入れキッチンの床に置く

 夏場は気温が高いので必ず野菜室へ

 根菜は常温保存でも大丈夫というのは昔の話。近ごろの日本の夏の暑さを考えると、野菜の常温保存は危険。

「夏場に野菜を常温保存すると、じゃがいもは芽が出るし、玉ねぎは傷んでグズグズになります。鮮度を維持するため根菜も野菜室へ。紙袋や新聞紙などで包むと湿気を取ってくれるので、よりよい状態で保存できます」

 ほかの芋類も同様。冬場は常温保存でOKだが、玄関など気温の変化が少ない場所に置いて。

NG3 余ったしょうがやニンニクは野菜室へ

 野菜室保存では風味も香りも飛ぶ

 香りが損なわれては美味しさが半減。

「しょうがもニンニクも、冷凍保存が適しています。しょうがは1片分に切ったらラップをして、冷凍保存用の袋に入れて冷凍室へ。ニンニクはかたまりをほぐしたら同じように保存用の袋に入れて冷凍室。薄皮がラップの代わりをしてくれます」

 冷蔵保存すると、ニンニクからは芽が出て、香りも飛んでしまうが、まるごと冷凍することで風味も香りもキープできる。

NG4 にんじんやきゅうりは買ってきた袋のまままとめて保存

 野菜自体の水分で傷んでいく

 にんじんもきゅうりも水分を多く含んだ野菜。正しく保存しないと、水分によって表面に雑菌が繁殖し、ぬめってくるので、要注意。

「水分を抑えるため、1本ずつキッチンペーパーで巻きましょう。それをラップかビニール袋で包んで野菜室で保存すれば、2週間くらい長持ちします」

 保存する際のポイントは、立てて置くこと。野菜は畑と同じ状態で保存することで、栄養状態をキープできる。

NG5 使いかけのキャベツはそのままポリ袋に入れて保存

 切り口から雑菌が繁殖していく

 使いかけの野菜の切り口が黒ずんでいる……実はそれ、雑菌繁殖の証!

「野菜は切った部分から水分が抜けて劣化していくので、そのまま保存すると、どんどん雑菌が繁殖します。黒ずみを出さないためには、切り口にキッチンペーパーをかぶせてからラップで包み冷蔵保存。こうすることで1週間たっても鮮度をキープできます」

 キッチンペーパーをかぶせるのが面倒なら、ラップをする前に切り口の水分を拭き取るだけでも効果あり。

NG6 半端に残ったパプリカやかぼちゃはそのまま野菜室へ

 ヘタと種に栄養をとられて劣化する

 野菜の種には、水分が多く含まれており、種から劣化していく。そのため、パプリカやかぼちゃ、ゴーヤなど種やワタの多い野菜を保存する際は、必ず種を取り除いてから。

「種が残っていると、劣化を早めるだけでなく、実の栄養も種に奪われてしまいます。同じようにヘタも不要なので、取ってから保存してください」

 カットした切り口が濡れていたら、キッチンペーパーで水分を拭き取り、ラップに包んでから野菜室へ。

やってはいけない乳製品・卵・豆腐保存術

 マイルールで続けていた保存法が劣化を早めていることも。使う頻度に合わせて見直しを。

NG7 庫内で凍ったり割れた卵は即廃棄

 美味しく食べられるので捨てないで

 ヒビが入った卵は、すぐ使えば大丈夫。

「卵焼きなど加熱して食べてください。割れたところから菌が繁殖していくので、放置は絶対NGです」。冷蔵室の冷気の吹き出し口近くに卵を置いて凍ってしまっても、問題なく食べられる。「卵は凍ると、黄身が濃厚になり、もちもちした新食感で美味しいんです。卵かけご飯をはじめ、冷凍卵のレシピはいろいろあるので、ぜひ試してみてください」

NG8 冷蔵したピザ用チーズ気づくと賞味期限切れ

 冷蔵室ではなく冷凍室へ

 大容量のピザ用チーズ、期限内に使い切るのは結構難しい。そんなときは、冷凍保存を。

「チーズは基本的には冷凍保存OKの食材です。冷凍用の保存袋にピザ用チーズを移して保存するのですが、その際、チーズ250gに対し、片栗粉を小さじ1杯振り入れて混ぜます。そうすることで、チーズ同士がくっつかずパラパラの状態で保存できますよ」

 チルド室では2週間くらいしかもたないので、長持ちさせたいなら冷凍保存が向いている。

NG9 粉チーズは冷蔵保存

 結露がカビのもとに!

 実は粉チーズは、常温保存が正解。冷蔵庫のドアポケットに保存している人は今すぐ取り出して。

「粉チーズを冷蔵室に入れると、出し入れのたびに温度が変化します。すると結露が発生し、チーズが塊になってしまうんです。気をつけないと、そこからカビが生えることも」

 基本は常温保存がよいが、気温と湿度が高い7月~9月に限っては、冷蔵室でもOK。

NG10 牛乳は常に1リットルを買い置き

 少量サイズを買って冷蔵室の内棚へ

 牛乳はドアポケットの飲み物ゾーンに置くものだと思いきや、実はより適した保存場所がある。

「牛乳は温度を安定させることで美味しさが保てます。つまり温度の変化が激しいドアポケットよりも、冷蔵室内のほうが適しているんです。ただし、開封後早めに飲み切れるなら、ドアポケットでも問題ありません。少しでも美味しい状態で飲みたいのであれば、500mlの少量サイズを買って、ドアポケットではなく冷蔵室の内棚で保存という手もありです」

NG11 開封したバターはそのまま冷蔵保存

 紙箱では密封できないので劣化

 バターの紙箱は保存には適していないので、開封した状態で保存すると風味が飛んでしまう。頻繁に使う場合は保存容器に入れ替えて、チルド室へ。

「使用頻度が少ない場合は、冷凍保存もおすすめです。バターの銀紙の包装の上からラップで包み、冷凍保存用の袋に入れて冷凍室へ。風味を保ったまま半年くらい持ちます」

 解凍と冷凍を繰り返すのはNGなので、使う分だけ取り出して解凍するのがベター。

NG12 半分残った豆腐はパックのまま冷蔵

 キッチンペーパーで包めば美味しさ持続

 半分だけ余った豆腐。残りはパックのまま保存?  それとも容器に入れ替えたほうがいい?

「美味しさをキープしたいなら、豆腐をキッチンペーパーで包んで保存容器に入れて冷蔵室へ。2日間ほど美味しく食べられます。長持ちさせたいなら、保存容器に入れて新しい水につけて保存。3、4日持ちますが、うまみが水に溶け出すので美味しさは落ちます」

 必要に応じた方法で保存を。

やってはいけないその他の食品保存術

 食品についた雑菌は、お腹を壊す原因になることも。開封したらすぐ消費の原則は忘れずに。

NG13 米は米びつに入れて常温保存

 涼しくなるまで野菜室へ

 米は米びつに入れて常温保存が昔からの常識だと思いきや、これも間違い。米は生鮮食品なので、保存方法には注意が必要。

「常温だと2週間しか美味しさはキープできません。米は本来、10度の場所で保存するものなので、適しているのは野菜室。2か月は美味しさをキープできます。気温の高い夏場は必ず野菜室で保存してください」

 頻繁に消費するなら、常温保存でも大丈夫だが、味が落ちることは頭に入れておいて。

NG14 炊いたご飯の冷凍保存は冷えてから

蒸気ごと包むと解凍しても美味しい

 炊いたご飯を冷凍保存する際は、ラップをするタイミングが重要。冷ましてからラップをすると美味しさが失われてしまう。

「ご飯は炊いた直後、熱々のうちにラップをしましょう。その後20分ほど粗熱をとったら、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。炊いた直後だと蒸気も一緒に包めるので、解凍したときも炊きたてのような美味しさです」

 ラップ1枚だと剥がれてしまうこともあるので、二重にすると、より安心。

NG15 ジャムをパンに塗ったスプーンをビンに戻す

 パン粉や唾液がつくとカビの原因に

 ジャムを塗るときに使うスプーン、パンに塗ってから容器にまた戻すという人も。これもやめたほうがいい?

「パンくずがついたスプーンを容器に戻すのは衛生的によくないですよね。ジャムに関して注意したいのは、例えば子どもが舐めたスプーンを容器に戻してしまいがち。口の中の雑菌が入ってしまうとカビの原因になるので避けましょう」

NG16 煮出した麦茶パックをピッチャーに入れたまま

 茶葉パックから雑菌が繁殖

 ピッチャーに茶葉のパックを入れっぱなしにするのは雑菌繁殖の原因に!

「熱湯で煮出したあと、茶葉のパックを入れたままだと40度くらいから雑菌が繁殖し始めます。規定時間、煮出したらパックはすぐに取り出して」

 できればやかんごと冷水につけて短時間で冷ましてから、ピッチャーに移し替えて早めに冷蔵室に入れるのがベター。

「家で作るお茶は、3~4日で飲み切るのが衛生的にも安心」

NG17 口をつけたペットボトル飲料を2〜3日後まで飲んでいる

 なるべくコップに移して飲む

 飲みかけのペットボトル、常温放置は危険!? 「口をつけると唾液が入るので、見えない雑菌が繁殖し、味や品質が劣化します。特に気温の高い日に常温放置するとすぐに菌は繁殖します」。冷蔵室で保存すれば菌の発生はゆるやかになるが、翌日までには飲み切ること。「お茶ならコップに入れ替えて、さらに冷蔵しながら飲めば、開封後も3、4日は美味しく飲めます」

NG18 乾物は戸棚にしまっている

 冷凍のほうが香りキープ

 かつお節などの乾物は開封すると、どんどん香りが飛んでしまう。香りをキープするには?

「冷凍保存がおすすめ。袋の上にさらに冷凍用保存袋を重ねて、密封して冷凍室へ入れれば、1年くらい持ちます。昆布や干ししいたけ、煮干しなども同じように冷凍すると香りが飛びません。注意点としては、乾物は冷凍室内のにおいを吸収しやすいので、保存の際はしっかり密封をすること」


教えてくれたのは……島本美由紀さん●料理研究家・ラク家事アドバイザー。主婦に向けた簡単に作れる料理レシピを考案するとともに、冷蔵庫徹底活用術などを提案。テレビや雑誌など各種メディアに出演するほか、調理器具のプロデュースなど多方面で活躍中。

(取材・文/中村未来)

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