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日本人の8割は便が溜まる「ねじれ腸」、便秘改善のコツと“快うんマッサージ”

週刊女性PRIME / 2021年11月21日 11時0分

※画像はイメージです

「トイレに行くのがとても憂うつ」と語るのは、幼いころから便秘に悩んでいる牧田智子さん(仮名・56歳)。

「排便する前やトイレでふんばっているときに、すごくお腹が痛むんです。脂汗も吹き出て、頭もクラクラ。便秘で困っているのに、うんちを出すのが怖いんです」

 彼女のように激しい腹痛を感じる便秘は“腸の形”に問題があるかもしれない。

多くの日本人がねじれ腸

 国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長として、これまで2万人以上の腸を内視鏡で診察してきた水上健先生は、便秘になりやすい腸の形についてこう話す。

「大腸の形と聞くと、解剖図で見るようなきれいな四角形を想像する人が多いでしょう。しかし、日本人の腸の約8割は、複雑にねじれている“ねじれ腸”、そのうち約2割は横行結腸という部分が骨盤の中に落ちて折り重なった“落下腸”を併発している可能性があります。そして、腸が複雑にねじれているほど便秘のリスクも高くなります

 特に大腸の後半部分がねじれていると、水分が少ない硬い便が引っかかってがんこな便秘になる。

腸のねじれている部分に便がたまると、腸の内圧が上がりお腹の張りや痛みを感じるのが特徴。また、排便時に無理やり便を出そうとして強くふんばるときも腸の内圧が上がるので“迷走神経反射”という状態に陥ります。すると、急激な血圧低下や、めまいを起こして排便が苦痛になります」(水上先生、以下同)

 厄介なねじれ腸・落下腸による便秘だが、ねじれを直すことはできるのだろうか。

「ねじれ腸や落下腸は生まれつきなので、改善することはできません。胎児のときにあばら骨あたりを横切る横行結腸の両端が背中にピタッと固定されると、きれいな四角い腸になるのですが、固定が甘かったり、なぜか固定されなかったりすると腸が自由な方向にのびていき、ねじれや落下を招きます。横行結腸が背中に固定されるかどうかは遺伝が関わっています」

 また、ねじれ腸・落下腸は女性に多い。

「女性は出産に備えて胎児や羊水の入った子宮を支えるために骨盤の形が横長の楕円形になっていて、骨盤の開口部も広くなっています。女性特有の骨盤の形状も、腸がねじれやすい理由ですね」

【ねじれ腸・落下腸セルフチェック】

(1)子どものころから便秘だった <A>
(2)腹痛を伴う便秘になったことがある <A>
(3)便秘のあと、下痢や軟便になったことがある <A>
(4)運動量が減った途端、便秘になったことがある <A>
(5)運動しても便秘が改善しない <B>
(6)立ち上がると、あおむけのときと比べて下腹がポッコリ出る <B>

●A((1)~(4))のYESが2つ以上→ねじれ腸の可能性大
●Aのねじれ腸の基準を満たし、B((5)(6))のYESが1つ以上→落下腸の可能性大

“ねじれ”はゆるめられる

 ねじれ腸・落下腸による便秘の放置はさまざまな不調を招く。

「排出されない便やガスが大腸にたまると、膨満感やお腹に痛みを覚えます。落下腸の人は下がった腸によって下腹がポッコリと出るのも特徴です。最悪の場合、ねじれ部分に便が詰まって腸の通り道を完全にふさぎ“腸閉塞”(糞石イレウス)を発症するケースもあります。腸閉塞は、のたうち回るほどの胃痛や腹痛を感じたり、放っておくと命に関わることも。一刻も早く医療機関で治療を受ける必要があります」

 便秘が重篤な病につながる可能性もあるのだ。ただし「すべてのねじれ腸の人が便秘になるわけではない」と、水上先生。

「実は、腸がねじれていても、日ごろからゴルフやラジオ体操など“身体をひねる運動”をしている人は便秘になりにくいことがわかっています。たとえ腸の形が悪くても、運動不足でなければ便秘になりにくいんです」

 水上先生もねじれ腸の便秘に苦しんでいたが、ラジオ体操を毎日行うようになってからは快適に過ごしている。

「身体をひねると腸がゆれて“ねじれ”がゆるくなり、便がスムーズに通りやすくなります。ただ、落下腸はひねりの運動だけでは効果が薄いので、腸を押し上げるマッサージも同時に行ってください」

 そのほか、食物繊維を1日20gを目安にとったり、1日に1・5リットルの水を飲んだりといった対策も。

「排便前にお腹が痛む便秘は“生活習慣を見直してほしい”という身体からのサイン。生活習慣の改善が便秘を治して身体を健康に保つコツ。無理なく続けられる方法で、便秘の解消にトライを。ただし、便秘に大腸がんが隠れていることもあるので、大腸がん検診も受けましょう」

 便秘の人は、そうでない人に比べて生存率が低いという調査結果もある。たかが便秘と甘く見ず、できることから取り組もう。

正常な腸
 ねじれ腸に比べて腸の長さが短い。大腸が小腸のまわりをぐるりと取り囲んでいる。ねじれが少ないので便がスムーズに通過する。

ねじれ腸
 正常な腸と比べて曲がりが多く、腸のねじれで腸が分断して見える部分もある。硬い便はねじれた部分を通過できず、便がたまりやすい。排便時に腹痛が起きるのも特徴。

落下腸
 あばら骨あたりでお腹を横切っているはずの大腸が骨盤内にすべて落ち込んで、複雑に折り重なっている。ねじれ腸と違って腸の長さは長くない。

毎日1分! 快うんマッサージ

目覚めてから布団の中で行うのが継続のコツ!
●腸の押し上げ


 骨盤内に落ち込んでいる大腸を持ち上げてゆらすイメージ。

(1)あおむけに寝て、ひざを立てる
 あおむけになり、足を腰幅程度に開き、軽くひざをそろえて立てる。布団の上でリラックスして行うと腹筋がゆるみ、腸に刺激が届きやすくなる。

(2)左右の太もものつけ根に両手をあて、おへそ方向に持ち上げてゆらす
 両手の指をぴったりそろえて、右もものつけ根に右手、左もものつけ根に左手をあてる。お腹が少しへこむくらいの強さで落下している大腸を持ち上げるイメージで、おへその上まで押し上げるようにゆらす。中央、左寄り、右寄り、と位置を変えながら、押し上げるようにゆらす動作を繰り返す。

朝食前と就寝前に身体をひねる!
●上体ひねり


 便がたまりやすい横行結腸から下行結腸への曲がり角に効果的。

(1)足を開いて立ち、両手を広げる
 足を肩幅よりもやや広めに開き、ぐらつかない姿勢をとって両手を左右に大きく広げる。

(2)上体を左右に大きくひねる
 腕の力を抜き、ブーン、ブーンと左右に大きく回しながら、上体を大きくひねる。ひねるときに息を吐くのがコツ。

教えてくれたのは…… 水上健(みずかみたけし)先生
国立病院機構久里浜医療センター内視鏡部長。慶應義塾大学消化器内科非常勤講師(便秘外来)。近著に、日本人の腸の形を解明し、便秘の悩みを解決する方法を著した『ねじれ腸 落下腸 滞った便がグイグイ出てくる 快うんマッサージ』(主婦の友社)など

<取材・文/大貫未来(清談社)>

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